狂気に満ちた、紅茶館 (ページ1)

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紅いアップルティーページ1

「ねぇ…。」

正直ゾクっとした。
甘く、依存させるようなべとついた声。

「私と遊びまショウ…？」

ダメだ。この子と関わっては。直感がそう告げていた。
頭の中では警鐘が鳴り響いていてうるさい。
うるさい…。うるさい。うるさいな！
うるさいんだよ…！
あぁ、早く静けさを取り戻さないと。
林檎だって、種さえ取り除けば無害。
それならば。

「A…？」

声を出せないようにすればいい。
僕が君を静かにさせてあげる。
静けさを教えてあげる。
だから
遊んであげるよ。
君が嫌だって言うくらい
泣いちゃうくらい
遊んであげるから。
ほら、おいでよ。

「やめて…！」

あはは…！
楽しいね。
ほら、こんなに紅く染まって。
君は今どんな気持ち？
嬉しい？
ねぇ…！ねぇ、ねぇ、ねぇ…！

ーーーーーーーーーー。

あーあ。
服が汚れちゃった。
お気に入りだったのに。
君が悪いんだよ。
僕と遊ぼうだなんて言うから。

本当に狂っていたのはどっちだろうね。