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可能性なら◇13.02.16 ページ6




「あ、ちょっと彩度上げてもいいかもね」
「ここ?」
「うん」
「これでいい?美白になったね」
「あはは、二番くんさらに白くなった」
「あおい、ぷんちゃん、見て!」

私は回転する椅子ごと、後ろに振り返る。
碧海とぷんちゃんはいつの間にか掃除を完了させて、ソファでスマホゲームをしていた。
わ、部屋ちょっと綺麗になってる…って、びっくりする白服さん。

「えー!できたの?」
「二番のBメロだけだけど、プロっぽくなったから見て」
私の後ろから、画面を覗き込む碧海とぷんちゃん。


大人になるってどういうこと?
好きな人を守れること?
腹筋六個に割れること?

悩む暇あんなら
生まれ変わっちゃってさ
僕らと騒いじゃおう


「いえーぃ!」
碧海が手を上に突き上げて、
「凄い!ほんとだ、プロっぽい!」

「PVってこんなふうにできてくんやね…時間もかかるし」
「でも今、凄い達成感だよ。ぷんちゃんもやる?」
そう言ってぷんちゃんを見上げると、みんなが笑う。
「気まプリ式編集はそのまんまにしとこうよ」
「あれは残しておいた方がいい個性だよ」
ニヤニヤする白服さんと碧海。
何やねん!ってぷんちゃん。


「ねぇ、どれくらいの人が見てくれるかな」
パソコンに向き合って、
音量を下げて、その動画をもう一度再生した。

「恋愛ハンター、超えれるかな…」
「どうなんやろねぇ…」
「きっと、みんな喜んでくれるよ」
白服さんとぷんちゃんと碧海は、そう口々に言って、
白い背景にカラフルな九人が動いている映像を、私と同じように眺めていた。

「ねえ、セカンドも出せるかな?」
碧海を見て言う。
「えー!ほんまに言うてんの?」
でも先にぷんちゃんが、ニヤニヤしながらそう言った。

「セカンドも出て、サードも出て、その度にワンマンをして…」
「ひえー!まじ?」
「そのキャパがどんどん大きくなってったらさ…」
パソコンの側の棚に、
ハロプロのDVDが並んであるのが見える。


「中野サンプラザ」


そう、
背表紙の文字を読んだ。

後ろの三人を見ると、
三人はそれぞれ顔を見合わせて、

えー!とか、それヤバい!とか、
声を高くして色んなことを言った。

「A、その考え最高にクレイジー!」
碧海があははって笑う。
「でも、それいい!このメンバーで中野に立てたら夢みたい!」
白服さんは目を輝かせた。
「いやぁ、絶対無理やって!でも、目指してみたい!」
ぷんちゃんも楽しそうにみんなの顔を見渡す。

もう一度、PCのみんなの集合写真を見る。
とても、中野サンプラザに立つアイドルには見えないけど、
可能性なら、無限大に感じた。

好評だって◆13.02.17→←ここまで悲惨に◆13.02.16



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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