思いっきり◇13.04.29 ページ24
いちおう、双子ですから。
アウンの呼吸で、
碧海はとっさにターンして、
ステージ中央に留まると、
私の横に立った。
そして、一緒に歌い出した。
Fooooo!!って、お客さんがペンラを振ってくれる。
歌うことが大好きです のところは、
アイコンタクトをとって、何とか私一人で歌った。
自信はないけど、それなりにできたかな…？
必死だった。
でも、さっきまでの、硬すぎる表情筋がどこに行ったのかと思うほど、
とにかく自然にいられた。
左右を見ると、みんながいた。
前でキラキラした笑顔を見せてくるお客さんは、
あったかくて、怖くもなんともなかった。
すぐ隣に、私の一番の味方がいてくれた。
私に負けないくらいのいい笑顔で。
後で、表情固かったよ！とか言われるのが嫌だから、
少しだけアドリブで振りを付け足して。
会場が割れそうな歓声。
終わったら、あっすーにバトンタッチ。
次にぷんちゃん、白服さん。
最後のポーズまで、奇跡的に振りを間違えなかった。
終わったらすぐにVoyagerが始まる。
あおい、白服さん、ぷんちゃん、げるたん、のっくんを残して、袖にはける。
「Aちゃん！ようやったな！」
ぜっちゃんが興奮気味に、私の頭をくしゃくしゃって撫でる。
「Aちゃん凄かったよ！」
「さすがプロ根性！」
にーちゃんと野崎さんが、私の前に立って声をかけてくれる。
「ううん…ありがとう……楽しかった」
「後でのっくんにご褒美買ってもらわなあかんな！まずはおつかれ、ゆっくり休んでて」
「疲れたでしょ、今パイプ椅子出すから」
ぜっちゃんと二番くんが、いそいそと動き出す。
いいよ、って首を振っても、
頑張ってたから！って、自分たちも疲れてるはずなのにパイプ椅子を準備してくれた。
「楽しかった？」
あっすーが、私を見下ろした。
「うん！」
笑って頷いた。
終わってみたら、嬉しさと楽しさがこみ上げてきて、
お客さんの笑顔を思い出して、胸が締め付けられるような気分になった。
後でいっぱい、お礼言わなきゃ。
お客さんにももちろん、サポートしてくれたメンバーのみんなにも、
そして碧海には、特に。
貸しできちゃった。
Voyagerが終わったら、みんなでやるウォークラが始まる。
それを、パイプ椅子に座りながら、袖から見てる。
何でか、涙が出てきそうだった。
多分、幸せすぎてだと思うけど。
時計は21時をまわる。
碧海の出番は終わる。
笑顔ではけてきた碧海と、
立ち上がって、思いっきりハイタッチした。
思ってくれてる◆13.04.29→←ぎこちなく◆13.04.29
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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！！申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…！ (2018年10月7日 19時) (
レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 楽しみにしてます！これからも更新頑張ってください〜！あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです！ (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2018年10月6日 5時
