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また一口◆13.03.24 ページ13

Remixのワンツースリーから始まり、
メンバーの紹介動画が流れたら、
会いたい会いたい会いたいな、を、
白服さん、ぷんちゃん、にーちゃん、のっくんと。

ダンマスのキャパよりは全然少ないはずなのに、
同じくらいの熱気で溢れていて、視界いっぱいに、キラキラが輝いている。

そのままの流れで最初のMC。
ぜっちゃんと野崎さんが原稿を手にして、流れを説明する。
さすがぜっちゃんはおしゃべり上手で、
簡単に会場の笑いをとって、盛り上げてくれた。

次のGirlsのためにはけた後、
楽屋を回り、人1を探す。
次の出番まではだいぶ長い。


「あおい!着替えは?」
人1は、観客席から出てきたところだった。

「A、あの」
人1が俺のほうへ駆け寄ってくる。
「あおい、声…」
人1はすぐに気付いた。

「ちょっと…」
んんっ、て鳴らしてみる。
少しガラガラ…。
「ウソ。もう傷んだの?」
「昨日、ちょっと頑張りすぎちゃった…MCでも、声張らなきゃと思って」
「元々そんなに喉強くないのに…」
「A、どうすればいいの?俺…」

次のMCが終わって、Spring of lifeが終わったら、
ソロがある。大事な歌がある。

「焦らないで!おいで」
人1は俺の手を引いて走り出した。
んんっ、て、また喉を鳴らしてみる。
「あんまりそれ、しないで。喉刺激するから…」

楽屋に駆け込むと、
人1はカバンを漁って、ハッカの飴を取り出した。
「…それ、特別なやつ…?」
「ちょっとニガい。我慢してね」

人1はポットに駆け寄ると、
紙コップに飴玉を入れて、お湯を注いだ。
スプーンでかき混ぜて、俺に渡す。
「ゆっくり飲むんだよ」
「うん…」

ちょっと啜ると、ホントだ、ニガい。
「ギリギリまであんま喋らないで、喉温存しておいた方がいいよ。MCであんまりあおいには振らないように、ぜっちゃんに言っとくね」
黙って頷く。
「…そんな暗い顔しないでよ…」

人1が小さな声で呟いた。
ステージのGirlsの、音漏れが耳に入る。

「してないよ…」
「知ってる?私たちお互い鏡なんだから」
「ん…?」
「あおいが暗い顔してたら、私も暗い顔になるの。逆も然り!」
「…表情悪かったら、すぐ気付けるってこと…?」
「うん。だから私が笑顔になれば、あおいも笑顔になれるの!」

にこっ、て、人1は笑った。
人1は意外と、笑顔が得意だ。

「頭いいね、Aは」
俺も無理矢理にでも口角を上げる。
…あぁ、楽しくなってきた。


飴のお湯をまた一口飲んで、喉があったまるのを感じた。

準備万端だもん◇13.03.24→←顔に出てるよ◇13.03.24



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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