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土曜にまた◆13.02.20 ページ11



人1が折り畳み傘を忘れていった。
窓の外を見ると、もう空は暗い。

母さんのスマホから連絡を入れて、
自分で傘をさしながら、もう一つを手に握って、
駅まで歩いた。

「A」
朝と同じ服装の、俺と同じぐらいの背丈の奴。
すぐに見つけて、駆け寄った。

「あおい!わざわざありがと」
「いや、まさかこんなに雨降るなんてね」

ぱっと後ろを見ると、例の三人。
「久しぶりやん!…ってわけでもないか?」
ぷんちゃんは笑う。

「…三人、待っててくれたの?」
三人にも電車とか、新幹線とかあるのに。

「まさかAちゃん一人置いてけへんやろ?」
「何か今日のAちゃん可愛いもんなぁ」
のっくんが人1を見下ろす。
人1は照れて俯いた。
「でも、分かるで。あおいくんと瓜二つって言うけど、なんか顔つきもあおいくんより女の子っぼくなってるっていうか…」
ぜっちゃんが、俺と人1を順番に見た。

「…そんなことより!三人とも、もう帰らなきゃだよね。今日は、ほんとにありがとう」
ばっ、と顔を上げた人1。
ぺこ、と頭を下げたので、俺も一緒に下げる。

「お礼なんて言わんでよ!俺達も楽しかったからさ。次はエアホッケー負けへんで?Aちゃん強かったけど」
な、ってのっくんを見るぷんちゃん。
「あれはぷんちゃんがオウンゴールしまくるからやんか!」
「ぷんちゃんが慌てすぎて僕とAちゃん、何もせんくても勝てたで」
のっくんとぜっちゃんがケラケラ笑う。
楽しかったようで何より。

「…じゃあ、次はあおいくんも一緒にやな。今日は歌のレッスンしてきたんやって?」
「うん。ぜっちゃんも、ソロどんな感じ?」
「まあ…元々上手いわけじゃないし、ノリでなんとかするわ」
「今週末だもんね」
「うん…」

ふふ、ってぷんちゃんが笑い出す。
「ぜっちゃんめっちゃ緊張してるやん!」
「いやぁ、俺も既に心臓バクバクやで」
のっくんが首を横に振って、言う。

「頑張ろうね」
「そうやなぁ、楽しみ」
「うん」
五人で顔を見合わせる。
ふふ、みんな緊張してる…?

「あー!もう帰らな…」
「寂しいなぁ」
「土曜にまた会えるやん」

キャップの上から、いつも通り、
人1の頭をぽんぽんとするぷんちゃん。
俺は?って目で見あげたら、
あははと笑って、両手でくしゃくしゃ!ってされた。

手を振って、改札の方に向かう三人。
俺達も手を振り返す。
三人は、ホームに向かう角を曲がるまでずっと、
元気に手を振っていた。

顔に出てるよ◇13.03.24→←脅迫されてて◇13.03.20



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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