似合ってるじゃ嫌◇13.08.11 ページ40
＊
その日はキレイな晴天。
前日までに衣装合わせができないまま、当日にみんなに衣装を渡した。
みんなの着替えが終わった頃に、楽屋に顔を出す。
「わっ、ほんとにやばいじゃん！」
碧海がみんなの格好を見渡して、あははと笑った。
みんなは意外とノリノリで、
ハイソックスをきっちり上まで伸ばして、髪の毛もちゃんとセットして、シャツのボタンは一番上まで留めてる。
「いやぁ、俺の歳的にはキツいかもなぁ…」
野崎さんが頬をぽりぽり掻いて、呟く。
「そんなことない！可愛いです」
咄嗟に言ってしまって、周りのみんながこっちを向いた。
「うそぉ！野崎さんずるい！俺Aちゃんに可愛いとか言われたことないのに！」
ぷんちゃんが騒ぎ出す。
「ぷんちゃんも、よく似合ってるよ」
「似合ってるじゃ嫌や！しかも、凄い後付け感！」
「ぷんちゃん、Aちゃん困ってんで！」
のっくんがゲラゲラ笑う。
「ほんまめんどくさい彼女やん！」
「Aは茶推しなんだもん、越えられない壁だよ、ぷんちゃん」
碧海も少し笑って言う。
「ほら、そろそろスタンバイしよう。マイク持って、歌割り飛ばさないようにね」
お母さんが声をかけて、みんなで恒例の円陣を組む。
ぜっちゃんに背中を押されて、碧海と私も、円陣に入れてもらった。
「…さっきチラッとツイッター見たけど、たくさんの人が駆けつけてくれてます！」
笑顔の白服さんに、つられて笑うみんな。
「このステージに立てたのは、まさに応援してくれた人達のおかげ。その人達に恥じないステージを、魅せましょう！」
はい！
って、みんなの声が揃ったあと、
がんばっていきまっしょーい！！の声が響いた。
みんながステージ袖にスタンバイする。
それを一番後ろから、碧海と一緒に眺める。
「本当に良かった、出れて…」
碧海が隣で微笑んで、言う。
「うん、自信になったね…きっとこれから何か、変わっていくよ」
「…良い意味で？悪い意味で？」
「それは全部、碧海たち次第だよ」
「…そうだね」
元気よくみんなが、ステージに飛び出した。
溢れる黄色い歓声。
少し前に踏み出して、みんなの後ろ姿を見る。
むすめん。は、また少し大きくなった。
今月、ダンマスの出演も決まってる。
来月は、サマビが発売されて、
再来月からは、ツアーが始まる。
これからもどんどん、大きくなっていく。
大きくなれば、むすめん。と、
関わりづらくなってくる人もいる。
眉を吊り下げて、困ったように笑う、
喫茶店でのにーちゃんの顔が脳裏をよぎって、
でも、その迷いは、
自分の中で、無かったことにした。
何が正解なのか◆13.08.20→←尖っていこうぜ◆13.07.25
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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！！申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…！ (2018年10月7日 19時) (
レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 楽しみにしてます！これからも更新頑張ってください〜！あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです！ (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2018年10月6日 5時
