尖っていこうぜ◆13.07.25 ページ39
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7月17日、
その日の大トリ。
小さなライブハウスで行われた、非公開の最終審査。
俺と人1は学校で、見には行けなかったけど、母さんが見ててくれた。
学校からの帰り道で、人1と話した。
最終審査、どうだったと思う?って。
人1は、みんなはきっと自己紹介のとこからたどたどしくて、それなりに噛んで、
でも振りも歌も、いっぱい練習したから間違えないだろう、って言ってた。
あと、マイクチェックの時間全部立ち位置確認に費やしてるはず、とか。
実際家に帰って母さんから話を聞いたら、まさにそんな感じだったって。
やるだけやった。
売りがあるとすれば、圧倒的なSNS人気と、明らかに異色ってことと、親しみやすさ。
あとは審査員次第だけど…
でも、そんな心配もつかの間、
最終審査から一週間後、
最終審査通過のお知らせが、
あっさり、家のパソコンに届いた。
うるさい!って怒られるほど声を出して、
人1と思いっきりハイタッチした、夜10時。
母さんは、喜びっていうか安心って感じだったけど。
たくさんの人が喜んでくれた。
メンバーはもちろん、スタッフのみんなも、
ファンのみんなも。
2013年特別枠での出場だった。
感謝。出れサマ大好きになっちゃう。出てないのに!
早速都内のスタジオに集まって、当日の演目の練習。
むすめん。らしさを出そうって、オリジナル曲に加えて、ハロ曲を二曲披露することにした。
「当日の衣装のことやねんけど、Aちゃん」
ぷんちゃんと白服さんが、スタジオに集まってすぐ、人1の所へ駆け寄ってきた。
「何か希望があるの?」
ぷんちゃんと白服さんは、一度顔を見合わせた。
「…あのね。僕達って、出れサマにおいてはどこまでも異例のグループでしょ」
「うん」
「だから、どうせなら、とことん尖っていこうぜって話になったの」
人1は少しの間静止して、考え込んだ。
「尖った衣装…」
「えっこんなん男9人が着るもんなん!?って感じのやつ!とにかくヤバいやつ!」
ぷんちゃんは熱弁。
「女の子っぽい衣装ってこと…?」
「Aちゃんは何か、思いつくん?」
「思いつく!尖ってて、ヤバいやつ。なおかつ、可愛いの!」
「ほんま!?じゃあそれで任せるわ!Aちゃんセンスあるしな!」
「…用意した後に、やっぱり恥ずかしいとか、言わないでね…?」
「ここまで来て恥ずかしいもクソもないよ。やるしかない、だもん」
白服さんは自信満々に頷いて、微笑んだ。
似合ってるじゃ嫌◇13.08.11→←考えて欲しい◇13.07.15
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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
葵 - 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時