開久にいる女2 【今日から俺は！！】 (ページ19)

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19話ページ19

剛田が話を聞いている頃、佐々木は廊下を歩いていた。

剛田を追い出す計画を立てながら歩いている彼女は、お嬢モードになっていた。

溜まり場についた後も、佐々木に声をかける者はいない。
少しでも刺激すれば、すぐに喧嘩するだろう。

貴女「…レンガ」

相良「レンガで殴るってのか」

貴女「あ、でもヤシの実を素手で割ったって理子ちゃん言ってたしなぁ…」

片桐「……」

貴女「ここは無難に金属バット？
いや、持ってるの見つかったら警戒される…」

物騒なことをぶつぶつと呟いている。
膝の上にいるパッフェにも御構い無しだ。

数分考えるといい案が思いついたようで、口を開いた。

貴女「…スタンガン！」

パッフェ「わんっ！」

貴女「おっ、パッフェもスタンガンがいいと思う？
さすがパッフェは天才だねー！！」

相良「ンなもんお前持ってんのかよ」

貴女「持ってるわけないじゃん。
それくらい学校に置いてあるでしょ。

…多少電流強くても死なないよね」

片桐「殺す気なのか？」

貴女「まさか。ただちょーっと痛い思いしてもらうだけ」

下っ端からスタンガンを貰い、楽しそうな顔をしながら佐々木は教室に向かった。

相良「アイツ、ヤシの実を素手でやるような野郎にスタンガンで対抗しようとしてんのか」

片桐「危なくなったら止める」

相良「相変わらず智司はAがだぁいすきだな」

片桐「変なことぬかしてんじゃねぇぞ」

相良「おー、怖っ」

相良は笑いながら片桐と話している。

いくら開久のＮｏ．３と言えど女。

しかも相手は元ヤクザでヤシの実を素手で粉砕するようなヤツ。

そんな奴にスタンガンのみで挑むなんて無謀にも程がある。