３-１ ページ22
カーテンの隙間から差し込んだ日差しで、鉛のように重い瞼を開くと、見なれた天井が目に入る
時計を見ると、間もなく8時を指そうとしていた
だるい体を無理やり起こし、キッチンでコップ一杯の水を飲む
昨晩起こったことを思い出しため息をつく
唐突に初対面の年上男性にされたプロポーズ
その直後奪われたファーストキス
いたたまれない空気を感じて夜の街を猛ダッシュし
お風呂にも入らず眠りに落ちた昨晩
お見合いって初対面の人相手でも即プロポーズするものなの？
即キスするものなの？
恋愛経験が本当に浅すぎて本当に意味が分からない
ベッドにまた寝転がり瞼を閉じると
その向こうに京本さんの姿がよみがえってきて、がばっと起き上がる
「はぁー..」
だめだ。リラックスしようとすると余計京本さんが頭をよぎってしまう
二度寝をしようにもできないのがとてもつらい
そして両親からの“昨日はどうだったか”という催促のメールが来まくってて果てしなくうざい
気を紛らわすために出かけよう。そうしよう。せっかくの休みなんだからもったいない
シャワーを浴びて、シンプルな白いワンピースにピンクのカーディガンを羽織る
軽くメイクをしてコロンをかけて準備完了
時計はもう間もなく11時を指す頃
私はワンピースに合わせた白い鞄を手に取って家を出た
どうしよう、とても頭が痛い
とある百貨店と連携している有料立体駐車場に車を停めてから
街中をブラブラ歩き、ウィンドウショッピングを楽しんでいていたのだが
現在、なぜか私の目の前に京本さんがいる
(隣に昨日会った男性の一人がいたが、京本さんに促されて先に会社戻った)
「Aちゃん、お買い物？今日有給取ったって言ってたもんね」
「え、えぇ..まぁ..京本さんは、なぜこちらに..」
「仕事の関係で、ここからすぐ近くの会社に行ってたの」
「そー..ですか」
「あ、そうだ。Aちゃん、これから時間ある？よかったら一緒にランチしない？」
「え..っと..」
「いいでしょ？ね？」
「..はい」
やった、じゃあ早速行こう。と笑顔で京本さんは私の手を握る
この人はなぜこんな照れることをナチュラルにやってのけることができるのだろう
凄いよ。尊敬に値するよ
そして私も私だ
出会ってまだ二日目の彼に甘えられると、すぐ弱くなってしまう
どうしたものかな、と自分の手に京本さんのぬくもりを感じつつ思った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 861人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朔蘭- sakura -(プロフ) - ハルねこさん» ハルねこさんコメありがとうございます！なるほど、そういう手段がありましたか..！天才ですね(｀・ω・´)更新頑張らせていただきます！！ (2019年1月1日 19時) (
レス) id: a12974444f (このIDを非表示/違反報告)
ハルねこ - こんにちは！いつも楽しく読まさせて頂いてます！私は紅白リアタイ、ガキ使録画派です！これからも更新頑張ってください！ (2019年1月1日 17時) (レス) id: f507f19e2b (このIDを非表示/違反報告)
朔蘭- sakura -(プロフ) - 和香(わか)さん» (・Д´･ *)ﾎｫﾎｫ 早くデビューして欲しいわぁ〜。更新頑張るね！ (2019年1月1日 15時) (レス) id: a12974444f (このIDを非表示/違反報告)
和香(わか)(プロフ) - 私は紅白派だよ〜！私もカウコン発狂した笑デビューいつかな？更新頑張って！ (2019年1月1日 14時) (レス) id: d00ba15efc (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - 更新ありがとうございます！ (2018年12月23日 0時) (レス) id: 870f22a38b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔蘭- sakura - | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2018年12月17日 16時
