検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:1,496 hit

Second.好きなんだけど ページ3

Noside

そんな出会いから、1年以上が経ったある日。

キ「なぁ」

『...何ですか?』

キ「俺さ、お前のことが好きなんだけど」

『...そういう風に素直に気持ちをぶつけられるのは、初めてかもしれませんね』

少女は、青年と出会ってからあまり見せない笑顔を見せた。

青年は、子供っぽい、でもどこか大人びた彼女の笑顔を見て、また胸を高鳴らせた。

『...でも、ごめんなさい。私、好きな人がいるんです。...今は、好きかどうか分からなくて不安ですが』

このままキヨさんを好きにならないで付き合っても、
キヨさんが苦しんでしまうだけですから。

と、彼女は少し悲しそうに笑うのだった。

キ「...そっか。ありがとな」

フラれたのに、やっぱり青年を気遣うその言葉に、
青年はますます彼女のことが好きになった。

『でも、もし私が、貴女を好きになれる日が来たら...
いい、ですよね』

キヨの家の窓から見える、飛行機雲を見ながら、彼女が理想を語る。

その瞳は、どこか寂しい色をしていた。

キ「...あぁ」

青年は少女を嘲笑うかのように照っている太陽を睨みつけた。

*******
少女は、久しぶりに友人の元へ訪れた。

高校時代、少年しか見ていなかったときに少女を支えてくれた友人の元へ。

友人は、何も変わってはいなかった。
変わっていたのは、家に子供と旦那が居ることだけ。

『お久しぶりです。子供が出来たんですね、天さん』

天「もう、敬語癖は直ってないのね(笑)久しぶり」

友人は、少女をもてなした。
旦那は今日は居ないらしく、子供はおもちゃで遊んでいた。

『すいません。最近は落ち着けていなかったので...』

天「いいのよ。貴女の事情は知ってるもの。で、今日はどうしたの?」

少女は悩みがあったのだ。
少女は少年を本当に好きなのかが、分からなくなってしまった。

青年に出会って、青年に好意を伝えられて。
青年の仲間達とも出会って。

この1年で、少女は少年への気持ちがどんなものだったか、少年への気持ちが、雲に隠れた太陽のように曖昧になってしまった。

天「...なるほどね」

1人頷いて、友人は少女の方へ向き直る。

天「私は、貴女の事情をよく分かってる。だからこそ、貴女は私に頼ってくれたと思うの。レトルトのことは_____」

Third.会ってみないと→←First.青年との出会い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:キヨ , 実況者 , フラグは嘘つき   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:神風 | 作成日時:2018年2月3日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。