祈りが天に届いた経験、あります？【 �� 】

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どうして、と言葉になる前にゼロさんは眉を八の字にしてどうかな、と答えを求めてくる。

そんなん……、そんなん……！！


「嫌、かな？」
「んなわけないです！！！ゼロさんに誘われて嫌なわけないでしょ！」


思わず大声を出してしまって、ゼロさんはポカンとする。少し食い気味に答えてしまったが、ゼロさんに誘われるなんて一生にあるかないか……、いや、ない方が確率的には高いのだ。
そんな機会を易々と見逃すわけがない。


「そっか、じゃあ、日曜日に」
「はい！」


ゼロさんが嬉しそうに笑っているように見えたから、私もさらに嬉しくなる。どうしてそんな風に見えるのかはわからないけど。


「ホテルまで迎えにいくよ」
「九時！九時にあがるようにするんで！」
「……うん」


さっそくシフト希望表に書き込まなければ。絶対にないだろうけど、万が一忘れてしまったら当初の予定通り昼までのシフトになってしまう。
嬉しくて緩む頬が抑えられない。今まではなんとか耐えてきたが、今回ばかりは無理だ。


「めっちゃ楽しみです！」
「俺も楽しみ。仕事、頑張ってね」
「はい！」


そのあとは普通にゼロさんのレジをして、まだ仕事途中だというゼロさんは帰ってしまった。お店の外に出ても見え背中が完全に見えなくなるまで見つめて。ゼロさんの事だから私の視線にも気付いていそうだけど。

レジも並んでいなかったのでそのままロッカーに貼られた希望表に九時まで、と書き込む。店長すまんなこの日だけは許しておくれ


「楽しそうにしてますね」
「そりゃ！九条さんほんまありがとうございます愛してます」


猫なで声で言うと気持ち悪いと一刀両断された。私は悲しいよ。
しかし、そんなことも気にならないほど今は日曜日が楽しみで仕方がない。


はよ一週間終わらんかなぁ

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