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第参話 ページ4

冨岡side


「A。久しぶりだな」


ちょうどAが他の客に「また来てください」と愛想よく笑って、送り出しているところに、

俺たちはついた。 Aは俺の名前を呼んでニッて可愛らしく笑う。

もう二十歳がくるのに、愛くるしい猫のような可愛さだ。

店の中に入らせてもらい、店の奥から、Aがお盆にお茶を乗せてもってきた。


『そちらの方はひょっとして恋人ですか?とても綺麗な方ですね、義勇さんとよくお似合いです』


何を言いだすかと思えば、胡蝶が俺の恋人?そんなわけがない。

わざわざ距離のある茶菓子屋に、Aに会いにきたんだぞ。


「…。違う、俺には別の想い人がいる」

『あ、そうなんですか!すみません。にしても、そちらの方とても綺麗ですね。』


胡蝶はAを興味深そうに見ている。何を思って、

Aを舐めるように見まわしているかは知らないが、正直胡蝶とAはあまり合わせたくない。

俺がAをみている胡蝶を見ていると、胡蝶は口角を上げ、Aに名前を聞いた。


「貴女名前はなんていうんですか?」

『神楽Aです。よろしくお願いします!』

「私は胡蝶しのぶです。こちらこそよろしくお願いします。じゃあ、好きな食べ物はなんですか?」

『え、えーっと。湯豆腐です』

「じゃあ嫌いな食べ物」『獅子唐です』

「好きな花は」『藤の花です』

「嫌いな天気は」『雨です』

「好きな季節は」『冬です』

「嫌いな色は」『特になしです』

「じゃあ好きな和菓子は?」『わらび餅です』


胡蝶を連れてきたのが間違いだった。なんたって、延々と胡蝶の質問が続くからだ。

Aも若干飽きてきているけど、「もうやめてくれ」なんて、客に言えるわけがない。


「胡蝶、質問もそれぐらいにしろ」

「あぁ、じゃあ最後の一つ。誰を愛していますか?」

「『は』」


Aと思わず声が重なった。なんだ、誰を愛している?

俺の想い人がAだとわかった上での質問か??

Aの答えに若干の期待していると、Aは「はは」と軽く笑った。


『母と父と鱗滝さんと義勇さんですよ。』


俺は顔を手で覆った。


「へぇ、そうなんですか。ありがとうございます。では、私は隣町で暇つぶしをしてきます。

冨岡さんはどうぞごゆっくり」


胡蝶は満足気に、隣町の方向に向かっていった。

胡蝶に笑顔で「またいらっしゃい」というAに、俺はもういっぱいお茶を頼んだ。

任務が入れば、またすぐに会えなくなる

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設定タグ:冨岡義勇 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
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惡者(プロフ) - つららうめさん» コメントありがとうございます!義勇さんは可愛いですよね(真顔)更新頑張りますね!応援ありがとうございます! (2019年7月25日 23時) (レス) id: b27bb07fee (このIDを非表示/違反報告)
つららうめ - 義勇さん可愛い義勇さん可愛い義勇さん可愛い義y(ry) 本当にこんな素晴らしい小説を恵んで下さりありがとうございます!無理せず頑張ってください!応援してます!! (2019年7月25日 22時) (レス) id: 43324b4bf2 (このIDを非表示/違反報告)
布袋尊(プロフ) - あーい (2019年6月9日 23時) (レス) id: 4e763fa650 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - 布袋尊さん» はい!応援ありがたきです! (2019年6月9日 23時) (レス) id: e6916f4e47 (このIDを非表示/違反報告)
布袋尊(プロフ) - はい!めっちゃ頑張れ! (2019年6月9日 23時) (レス) id: 4e763fa650 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2019年5月4日 17時

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