6話 ページ8
教室・・・・・というより、見た感じ理科室?にいた美人さんに近付こうとすると、
「っ・・・・・来ないで!!」
『やべ、めっちゃ傷付いた』
拒否されたので一度立ち止まってみる。といっても理科室自体がそんなに大きな部屋使ってないみたいで結構近くではあるが。顔が判別できるくらいだし。
「アンタ、アイツらの・・・・・・」
『あ、ちょっと待ってください』
「は?」
左手でストップをかけて右手でポケットからスマホを取り出して動画の再生を一時停止にする。
流石に美人さんの話を真面目に聞かない奴は男としてクズだ。私は女だけど。女子供は大事にっていうのがウチの家系の信条だから。ただし性格がクソなら殺ってよし。
『お待たせしました!さぁ!御用件を!!』
「あ、うん_________アンタは、アイツらの仲間なの?」
さぁ!と、両手を突き出せば困惑したようだがすぐに切り替えた。すごいな、女優目指せるんじゃね?
そう言い返したいけど、質問が思っている以上にシリアスだったので飲み込むとしよう。
『アイツらって誰やねん』
代わりにこう返すか。
「・・・・・・もしかして、仲間じゃないの?」
『それ以前にここに来てから美人さんの他に黒い綿しか会ってないんで・・・・・・』
"おやおや・・・・・・もう一人お忘れですよ"
紳士的な声が聞こえ、もしやと足下に視線を向ければ倒れた理科室といえばコレ!みたいな骸骨が"どうも"と挨拶してきたので、私も同じく『お邪魔してます』と挨拶をする。
『理科室って本当に喋る奴もいるんですね』
骸骨から美人さんに視線を戻せばビクリと肩を震わせてから小さく「そうね」と返事をくれた。
『話を戻しちゃいますが、私は美人さんの言う"アイツら"は知りません。でも仲間じゃないとは断言できます』
会ったこともない人の仲間なんて無理だろう。事実、仲間と呼べる人達と廃校舎に来た覚えはない。美人さんが信じるかは別として。
「・・・・・」
ん?もしかして信じたかな。警戒の薄まった表情をしてる。
『そーです、私は落とし物してここに来たんですよ!』
美人さんの目の前まで来てニッと笑ってみせれば、今度は拒絶されず、むしろ安堵しているように目を細めた。
美人は何やっても絵になるなーなんて、感心していたらふいに骸骨が誰かに向けて叫んだので、何だと振り返る。
そこには、こちらに向かって何かビンを投げてくる人体模型の姿が。
『あ、』
________________パシャンッ
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のりまき - 凄く面白い、、、更新頑張ってください!楽しみにまってます! (2021年11月4日 22時) (レス) @page13 id: 43c85f48e1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 続き楽しみにしています (2021年3月26日 19時) (レス) id: ae7d8421ac (このIDを非表示/違反報告)
鈴菜 - ゆ、夢主も腐女子だと((( コホンとても楽しく読ませて頂いています! 続編が楽しみですよ〜… なんか夢主が獄卒たちと親しげ(?)ってとこが良いよね! (2020年8月15日 16時) (レス) id: 887197f4b6 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - 楽しんで読ませてもらってます!更新楽しみに待ってます! (2020年5月19日 8時) (レス) id: 3db13e33df (このIDを非表示/違反報告)
@羅夢(プロフ) - とても面白いです!あ、あれぇ?夢主と服装もカバンの中身もほぼ一緒だ!?更新楽しみにしています!頑張ってください! (2020年4月20日 18時) (レス) id: d2b13b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒月夜 | 作成日時:2020年4月1日 20時