【文スト】一般人の中原です

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Aが帰宅すると、先に帰宅していた中也が飛んで来た。





「探偵社に入社(・・・・・・)ってどう云う事だ、Aっ！？」



『……兄さん、酔ってる？』





そう云いながら、Aは中也の鼻を摘まんだ。





『…………あぁ、太宰さんか』



「異能使うのは良いが、何で鼻摘まむんだよ」



『何となく』





納得したAは自分の携帯電話を取り出した。





『うわぁ、着信が73件、メールが50件とか、怖っ』



「幾ら掛けても出なかったぞ」



『兄さんの番号、着信拒否に設定されてた』



「メールは？」



『全部迷惑メールになってる』





そんな設定をした覚え無いのになぁ、と呟くAを中也がじっと見つめて口を開く。





「……お前、太宰の野郎にケータイ貸したか？」



『貸した』



「貸すなっ！ あの糞野郎勝手に……そんなケータイ捨てろっ！」



『やだ』



「やだじゃねぇっ！」









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【おまけ】



数日前、俺がバイトをしていると、乱歩さんが顔を出した。

俺が別のお客さんの対応をしていると、隣のレジの店員に注文を云おうとしたら――





「チョコレートチップキャラメルフラピッ……！」





――噛んだ。





注文を取っていた店員は「ピ？」と首を傾げる。

数秒の沈黙の後、乱歩さんはふらりと出入り口へと向かった。





「……帰る」



『乱歩さんっ待って下さい。噛んだのはショックかもしれないけど落ち込まないで下さいっ！』



「君ちゃっかり僕に触れて気持ちを読み取るなっ！」





わーわーと駄々っ子の様に店内で騒ぐ乱歩さんを、バイトの先輩達と止めたのだった。



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