お迎え到着 ページ38
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中也が振り返って視線を向けると、木の陰から太宰が出た。
「中也にしては珍しく感傷に浸っていたじゃないか」
「そう見えたんなら手前の眼は腐ってんな」
Aに近付けば、纏わり付いていた猫がベンチから降りて散って行った。
太宰はふわりと、彼女の額に手を乗せた。
「――異能力【人間失格】」
異能力発動の光が放たれ、体に浮かぶ赤黒い痣が消えて行った。
暴走したとはいえ、この程度で済んだのは少なからず異能の調整が出来ている証拠。
でもやはり時間制限がある様だ。
「じゃあな、ちゃんと連れて来てやったんだ。後は手前でやれ」
「……ねぇ中也」
その場を離れようとする中也を止める太宰。
眠っているAを一瞥してから、太宰は口を開いた。
「君等の事だから、Aちゃんに関しての情報は目を通しているのだろう?」
「あぁ? それが如何したよ?」
「……森さんは、“5年前の事”、何て云っているのだい?」
太宰の問い掛けに、中也は「あぁその事か」と思い出した様に呟いた。
「“手間が省けて良かったよ”って首領は云ってたな」
「……そうかい」
表情には余り出さない太宰だったが、機嫌が悪いのは雰囲気で分かる。
「……そう云やぁ、この公園だったか?」
ぐるっと公園を見回す中也。
人が訪れなくなった公園は、寂れるのが実に早い。
「明後日、此処を更地にする事が漸く決まったそうだよ。無くなる前に、一度見て置こうと思ってね」
「だから態々此処を指定したのかぁ? 手前こそ感傷に浸ってんじぇねぇか」
「ふふっ、まぁそんな所だよ」
「……チッ! あぁそうかよ」
中也は踵を返し、公園を出て道向こうの路地裏へ消えて行った。
太宰はそれを見送った後、ベンチに横になるAを背負い、探偵社へ向かった。
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はるか(プロフ) - すみません、リクエストお願いします。何でもいいのでネコ科の動物に乗って夢主が、爆走するのを書いてもらえればうれしいです。よろしくお願いします。 (2018年6月20日 0時) (レス) id: 2bc02ca7fa (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - すみません、少し思いついたのでリクエストさせていただきます!夢主ちゃんと鏡花ちゃんが兎達とふれあってるほのぼのしたお話を書いていただきたいです!よければよろしくお願いします! (2018年6月17日 7時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - RANAさん» 創作出来ました。リクありがとうございます! (2018年6月17日 0時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 最新話みました!!めちゃめちゃ面白くて大好きです!!ありがとうございます!これからも頑張ってください! (2018年6月16日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - 蛞蝓さんで吹き出しました(笑)面白いです。更新頑張って下さい!応援してます。 (2018年5月23日 10時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年4月22日 23時