面倒な異能力 ページ23
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中也Side
「さっきみたく云う事聞くかもしんねぇだろ」
「えぇ〜と……わ、分かりました」
出来るかどうか分からないが、このままじゃあ埒が明かない。
無茶振りではあるが樋口に云うと、網の中で暴れる獣に恐る恐る近付いて行った。
「えーっと、大人しくして貰えませんかぁ〜。乱暴な事はしませんからぁ〜……」
腰が引けている。
こんなんで云う事聞くか？ と、余り期待はせずに見ていた。
すると、樋口の声を聞いて獣の動きがピタリと止まり、じっと樋口を見つめていた。
そうしたら、網の中の巨体が見る見る内に萎んだ。
大型犬よりも一回り大きいサイズになり、大人しくなった。
「……何で此奴、樋口の云う事は聞くんだ？」
「さ、さぁ……」
云う事を聞かせた本人ですら、困惑した表情をしていた。
何故だか樋口が近くに居ると飼い犬みたいに大人しくなる獣。
「……まぁ何でも良い。念の為、餓鬼はお前が運べ。手前等も撤収だ」
撤収しながら、樋口が背負う餓鬼に目を向ける。
未だ顔に赤黒い痣が浮かんでいる。
以前に見掛けた時も、異能が暴走して痣が現れていたのを覚えている。
「芥川、前に餓鬼が暴走した時、痣は如何やって消えた」
後ろを歩く芥川に尋ねると、口元に手を添え云い難そうに視線を逸らした。
「……あの時は、確か太宰さんの異能無効化で痣は消えていたかと」
気に食わない名前を聞いて内心舌打ちをする。
何だよそれ、もの凄く面倒臭ぇじゃねぇか。
それと、奇しくも俺の「汚濁」の止め方と同じだとは……。
「はぁ〜あ……ったく、面倒な異能だなぁ」
溜息と一緒にぼそりと独り言を吐いた。
.
本部へ戻り、一先ず餓鬼を医務室へ運んだ所に、首領と紅葉の姐さんが来た。
「やぁお疲れ。迎えに随分と時間が掛かった様だけど？」
「はぁ、まぁ色々ありまして……」
《グルルルッ》
今まで大人しかった獣が首領を見た瞬間、殺気立ち唸り声を上げて飛び掛かった。
「何じゃ？ この犬畜生は」
姐さんがそう呟き、背後から異能力――【金色夜叉】が現れ、刀を引き抜いた。
「あぁぁっ姐さんっ！ ちょっと待っ――」
俺が止める間もなく、獣は微塵切りにされた。
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はるか(プロフ) - すみません、リクエストお願いします。何でもいいのでネコ科の動物に乗って夢主が、爆走するのを書いてもらえればうれしいです。よろしくお願いします。 (2018年6月20日 0時) (
レス) id: 2bc02ca7fa (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - すみません、少し思いついたのでリクエストさせていただきます!夢主ちゃんと鏡花ちゃんが兎達とふれあってるほのぼのしたお話を書いていただきたいです!よければよろしくお願いします! (2018年6月17日 7時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - RANAさん» 創作出来ました。リクありがとうございます！ (2018年6月17日 0時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
RANA(プロフ) - 最新話みました！！めちゃめちゃ面白くて大好きです！！ありがとうございます！これからも頑張ってください！ (2018年6月16日 23時) (レス) id: 4350057b28 (このIDを非表示/違反報告)
愛子(プロフ) - 蛞蝓さんで吹き出しました(笑)面白いです。更新頑張って下さい！応援してます。 (2018年5月23日 10時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2018年4月22日 23時
