無茶しました ページ29
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No Side
「デパートの本屋の本、全部動かしてクッションにするだなんて、何て無茶するんだい」
医務室の寝台に横になるAを見下ろして、与謝野が呆れて云った。
「異能を使い過ぎた反動ですよ。仕方ありません」
肩を竦めて太宰が苦笑いをした。
太宰達がAの元に駆け付けた時、Aは気を失いその場に倒れた。
幸い外傷は無かったものの、体にかなりの負担を掛けた所為で、
当分は目を覚まさないだろう、と云うのが与謝野の見解だ。
「ほら、今はしっかり寝かしておきな。手ぇ出すんじゃないよ」
与謝野に釘を刺す様に一言云い残して部屋を出て行った。
太宰は寝台で眠るAの額を一度撫でてから部屋を後にした。
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ASide
目を覚ますと探偵社の医務室の寝台だった。
上体を起こそうとすると、体が重く全体的に固まっている感覚だ。
日付を見たら、立て籠もり事件から丸三日が過ぎていた。
……うん、やはり無理をした。
寝台から降りて廊下を歩いて行く。
まだ朝の5時。
流石に事務所には誰も居ないだろう。
そう思って事務所のドアを開く。
やっぱり、事務所内には誰も居ない。
……と、思ったが、応接セットのソファーに特徴的な蓬髪が見えた。
太宰さんが横になって寝息を立てていた。
まさか、ずっと帰らずに此処で寝ていた?
起こすのも悪いので声を掛けず、じっと太宰さんの寝顔を見る。
改めて……本当に整った顔をしていると思う。
『……趣味と性格が別なら、女性から高評価を得られるだろうに』
「趣味は兎も角、性格まで云われるのは心外だねぇ」
『うわっ!?』
太宰さんの目が開き、覗き込んでいた私と目が合った。
反射的に体を仰け反らせる。
『い、何時から……』
「事務所のドアが開いた時から」
そうだった。
太宰さんは腐っても元ポートマフィア幹部だった男だ。
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セキセイインコ(プロフ) - この異能力めっちゃ強い (2020年12月24日 9時) (レス) id: 9e59c5682d (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 藍色眼鏡さん» ありがとうございます。喜んで頂き嬉しいです! (2018年4月30日 16時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
藍色眼鏡(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く良いお話でした(泣) (2018年4月30日 14時) (レス) id: 07c13963ee (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - しろねこさん» ありがとうございます。番外編もぼちぼち頑張ります (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - eyeさん» ありがとうございます! (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年2月12日 23時