この空気どうすんの ページ21
.
「太宰から話を聞いていたが、君の事か」
「太宰の紹介だと?」
社長さんは顎に手を当てて考える様な眼差しを向けて来る。
眼鏡さんは眉間に皺を寄せて、更に顔を顰めた。
……まさかお二人、私の事完全に小学生と思ってます?
「太宰め……こんな子供にまで仕事をさせるのかっ」
「私が何か?」
丁度その時、廊下の先から太宰さんが現れた。
本当に入水に行った様で、全身ずぶ濡れになっていた。
眼鏡さんは太宰さんにずかずかと近付いて掴み掛かった。
「貴様太宰っ! 小学生にバイトを紹介するなど、何を考えているっ!」
「え、小学生……」
胸倉を掴まれ怒鳴られていながら太宰さんはきょとんとした顔をした。
そして、私を見た。
「ぶっはははははっ!!」
そして、盛大に噴き出し大爆笑。
「何がそんなに可笑しいっ! 俺は真面目に話を――」
「ぐふふっ! だ、だってぇ〜国木田君が面白い事云うものだから〜」
そう云いながら眼鏡さん――国木田さんから離れる太宰さん。
私の隣に近付いて、ポンと手を頭に置かれた。
「バイト希望のAちゃん。齢は十六――だから、小学生ではないのだよ?」
太宰さんの言葉に、ピシッと音が鳴るくらい国木田さんが固まった。
あぁ、嫌だなぁ……。
この空気どうしてくれるんですか。
.
337人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セキセイインコ(プロフ) - この異能力めっちゃ強い (2020年12月24日 9時) (レス) id: 9e59c5682d (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 藍色眼鏡さん» ありがとうございます。喜んで頂き嬉しいです! (2018年4月30日 16時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
藍色眼鏡(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く良いお話でした(泣) (2018年4月30日 14時) (レス) id: 07c13963ee (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - しろねこさん» ありがとうございます。番外編もぼちぼち頑張ります (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - eyeさん» ありがとうございます! (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年2月12日 23時