平穏の崩壊 ページ3
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美術館の件以降、慌ただしい事件は起きなかった。
商店が爆発する事もなく、太宰治から雑用が来る事もなく、実に平穏な日々が流れた。
まぁ、本来これが普通なのだ。
それに雑用が来ないのは、現在海外の犯罪組織と抗争中と云う事もあるからだろう。
おちょくる様な無駄な電話が無いだけマシか。
同時に、織田作さんが顔を出す頻度が減っているが。
「お姉ちゃん、如何したの?」
窓を開けて空をぼうっと眺めていたら、咲楽さんが声を掛けて来た。
『……何でもないですよ。今日のご飯は何にしようか、考えていたんです』
心配を掛けまいと、笑顔で答えた。
『なぁ姉ちゃん、今度から俺達も台所に立たせてくれよ』
幸介さんが膨れっ面で云った。
『交渉はおじさんにして下さい』
「俺達もう大人なんだぜ! 今だって子供扱いだしよぉ。姉ちゃんからも云ってくれよ」
『分かりました。今度おじさんに云って――?』
とそこで、店の前に慌ただしくトラックが止まった。
開かれた扉から灰色の襤褸を纏った男達が数人降りて来た。
あれは、確か織田作さんが云っていた……。
気付いてすぐに窓を閉めた。
すると突然、一階から銃声が聞こえた。
「い、今の、何っ!?」
それに驚く子供達。
次に何人もの足音が階段を駆け上がって来た。
すぐに部屋のドアが開かれ、灰色の男達が入って来た。
男達は幸介さん達を掴んだ。
「いってぇっ! 何すんだよっ!」
「放せよっ!」
抵抗する幸介さんを、男達は容赦なく殴った。
『幸介さんっ!!』
私は紙を出して男達に投げ付ける。
子供達から引き剥がす様に、男達の身動きを封じて行く。
『皆早くっ!』
子供達の手を引いて、部屋のドアまで走る。
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セキセイインコ(プロフ) - この異能力めっちゃ強い (2020年12月24日 9時) (レス) id: 9e59c5682d (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 藍色眼鏡さん» ありがとうございます。喜んで頂き嬉しいです! (2018年4月30日 16時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
藍色眼鏡(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く良いお話でした(泣) (2018年4月30日 14時) (レス) id: 07c13963ee (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - しろねこさん» ありがとうございます。番外編もぼちぼち頑張ります (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - eyeさん» ありがとうございます! (2018年4月30日 13時) (レス) id: 1f1c692189 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年2月12日 23時