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野良猫の一匹がこの人を知っていると云う事で、その猫に案内をお願いした。
到着したのは静かな住宅地だった。
昼間だからか、閑散としていた。
『この人が住んで居る家ってこの辺りなの?』
《住んで居る所までは知らないよ〜この道を通り掛かるのを見ただけ〜》
『あ、そう……』
それについて眼鏡さんに伝えると、とりあえずこの辺りを探してみるそうだ。
その間、ウチは猫達と塀の所に待つ事となった。
《ここに登って〜日向ぼっこすると気持ち良いよ〜》
《お、結構良いじゃねぇか! A、お前も登れ》
猫が塀の上に登って、伸びをして欠伸をした。
もう一匹も気に入った様でテンションが上がっている。
ホント、自由だなぁ。
でも……確かに、今日も良い天気で日向ぼっこには最適だ。
どれどれ、とウチは塀の上によじ登って座った。
『あーホントだ。結構良いかも』
《だろ!》
《な〜んでお前が得意気なのさ〜》
猫達が前脚でじゃれ始めた。
『君等、こんな所でじゃれたら落ちるよ
……あっ』
《如何した〜A〜?》
塀の上に登ったお陰で、周りの様子が良く見える。
ウチが声を上げたのは、件の写真の男が道を歩いているのを見掛けたからだ。
その男は黙々と歩き、一軒の家へ入って行った。
『……もしかして、あの人の家かな?』
《如何すんだ? 探偵達呼ぶか?》
そうは云っても連絡手段が無い。
下手に動かない方が良さそうだけど……。
《あ、出て来たぞ》
視線を戻せば、写真の男が家から出て来て歩き出した。
何処かへ出掛ける様だ。
このままだと見失ってしまう。
だからウチは……
塀から降りてこっそり後を追う事にした。
《何かワクワクするな!》
《探偵みたいだ〜》
『気楽で良いよね、ホント』
一緒に付いて来る猫達を見て溜息を吐いた。
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夜廻(プロフ) - 続編待ってました!無理しないで、頑張って下さい!!!! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 44c5ec9c50 (このIDを非表示/違反報告)
ノア@情緒不安定(プロフ) - ちぃちゃんの性格が好き。 (2018年3月17日 16時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
高杉アヤ(プロフ) - 何この作者神かよ女神かよ!!(←羨まし過ぎて逆に尊敬してる奴) (2018年2月19日 21時) (レス) id: bdc5f38589 (このIDを非表示/違反報告)
sakaruma1031(プロフ) - とても、面白いです。続きが気になります! (2018年2月18日 11時) (レス) id: 7de756cf73 (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー(プロフ) - やつがれえええええ!良くやった!ひぐっちゃんおめでとう! (2018年2月7日 19時) (レス) id: 71a49373db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2018年1月19日 23時