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 ありがとう ページ5

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「失礼しまーす、家入さん居ます、か……」





医務室を見渡しながら入って来た兄は、ベッドに座る私を見て固まった。

手に持っていた箱がガタンッと音を立てて落ちた。





『あ、おにっ――』





私が声を掛けるよりも速く、兄が私を抱き締めた。

余りの勢いに体が浮いた。





『お、兄ちゃっ痛いっ』



「……」





私の言葉に兄は静かに私をベッドへ下ろした。

しかし、背中に腕が回って、肩に兄の頭が乗っかったまま。





「Aっ、Aっ……ホント良かった、無事でっ……俺の、俺の所為でっ死に掛けたっ……ごめんっA……」



『……お兄ちゃんの所為じゃないよ、謝らないで』



「違うっ、違うんだっ……俺が弱いからっ」



『お兄ちゃん』





私はそっと兄の肩にポンポンッと手を置いた。

泣きじゃくる子供をあやす様に。





『ちゃんと助けに来てくれたでしょ? お兄ちゃんの声聞こえたよ。何度も名前呼んでくれたよね。凄く嬉しかった。ありがとう、お兄ちゃん』



「っ……ぅっ、Aっ……」





暫くそのままの態勢でお互い抱き締め合っていると、伏黒さんと野薔薇さんが様子を見に訪れた。





「Aっ!? 良かった目覚めたのねっ!」



「具合いはどうだ?」



『野薔薇さん、伏黒さん、ご心配をお掛けしました』



「ちょっと虎杖、いつまでAに引っ付いてんのよ! 代れそこ」



「……やだ」



「はぁっ!?」





野薔薇さんに言われるも、兄は私から離れまいとぎゅっと力が籠ったのだった。





駄々を捏ねる兄を退けようとする野薔薇さんに、それを眺めて呆れる伏黒さん。

その騒ぎを聞き付けて五条先生が登場して、医務室が更に賑やかになった。





「病人の前だ。失せろガキ共」





実は3徹目の硝子さんがキレるまで、あと10秒。





――――――――――――――――――――――――――――――

パルフェ様 からのリクエスト
「真人が夢主ちゃんに危害くわえたら悠仁が助ける話」

YUI様 からのリクエスト
「真人に攫われ悠仁が助けに行く」





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かさ(プロフ) - 番外編も大好きですぅうう!! (2022年7月2日 12時) (レス) @page39 id: 82f5c86142 (このIDを非表示/違反報告)
ケコ - 大好きです!!!!! (2022年6月20日 1時) (レス) @page19 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
パルフェ - ネコパフェさんいつもリクエスト聞いてくれてありがとうございます (2021年7月14日 20時) (レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
パルフェ - うーん悩みますね五条先生と一緒に捕えられて封印するときは別々ですかねちなみに渋谷のハロウィンで封印されてるところがいいんですけどお願いしてもいいですか? (2021年7月14日 20時) (レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - パルフェさん» リクエストありがとうございます。この場合、五条さんと一緒? それとも別の場所でですかね? (2021年7月11日 22時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2021年6月19日 23時

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