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屯所が目と鼻の先に見えて来た時、





「おいA、お出迎えだぞ」





沖田さんが指さす方へ視線を向けると、門の前に誰かが立っていた。





遠目でも分かるあのV字の前髪。

土方さんが腕組して仁王立ちしてるじゃないか。





『……ビャッ』





私は思わず小さく叫んで踵を返した。

しかし、ガシッと沖田さんに腕を掴まれて逃げられない。





『ま、待って沖田さんっ! あそこに鬼が居るよっヤバいってっ! 誰か鬼殺隊呼んでっ!』



「安心しろ、彼奴は人を喰わない鬼だ。ニコチンとマヨネーズで補ってる」



『クソ体に悪そうなのに滅茶苦茶強そうなんだけど! 上弦かなっ!?』





沖田さんに引き摺られながら門に近付くと、土方さんがこちらに近付いて来た。





『うっわっ来たっ! 鬼が来たっ! 待って待ってホント無理だから手放してお願いしますっ!』



「悪ぃなA、そいつは聞けねぇ話だ」





沖田さんは無情にも私を前に出して、ドンッと背中を押した。

倒れそうになりながら態勢を正して前を向いたら、





「よぉ」



『ビャッ』





鬼がおりました。





「随分と元気そうじゃねぇか? なぁA」



『い、やホント、ご、ご無沙汰しておりますねぇ、土方さん……』





上から見下ろされて縮こまり、私の両目は泳ぎまくっているだろう。





「山崎から聞いたぜ。災難だったなぁ、また巻き込まれたってぇ?」



『やぁ〜まぁはい、ご心配をお掛けしました……』



「まぁ積もる話もあるだろうし上がってけよ。茶くらい出すぜ」



『あ、ありがたいッスねぇ。でも私そろそろお暇したく――』





身を引こうとしたが瞬間胸倉を掴まれた。

体がちょっと浮いて、今つま先立ちです。





「飯も奢ってやるから、来るよなぁ?」



『……ハイ』





観念して返事をすると、取調室へ直行。

今晩の夕食はかつ丼でした。





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バカだって風邪を引く→←鬼が来た



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S(プロフ) - うわぁぁぁぁぁリク採用ありがとうございます!!!!泣 (6月28日 16時) (レス) @page43 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新うれしいです! (6月7日 17時) (レス) id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 1日で全シリーズ読んじゃうくらい面白いです!更新からずいぶん経ちますが、続き楽しみにしてます! (6月3日 21時) (レス) @page38 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 面白いです!更新うれしいです^_^ (2021年10月26日 1時) (レス) @page21 id: 0ae16f7ca1 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - みもりさん» んー……今のところオチは考えていません。が、誰ルート寄りで恋愛もののリクエストとかあれば書くかもしれない。 (2021年8月1日 15時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2021年7月24日 23時

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