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この頃、連日のように雨が降り続いている。

降ったり止んだり。

これじゃあ、まともに洗濯ができないじゃないか。

部屋干しするのは良いが、もう干す所なんて無いぞ。

只でさえ湿気臭い部屋が、洗濯物の湿気で更に匂いを放つ始末。

その内私の家、腐海に飲み込まれないだろうか。





傘を差して買い物の帰り道を歩きながら、薄暗い空を見上げた。

溜息を吐くと、白い息が出る。

雨の所為で冷えているのだろう。

早々に帰って、あったかいお茶でも飲もう、と思いながら家路を急ぐ。





『……あ?』





ふと、細い通路には珍しい明るい色が目の端を横切る。

一歩、二歩と戻ってよく見ると、派手な紅色が見えた。

更に近付いて確認すると、それは人形――ではなく、人だった。





派手でセクシーな着物、明るい金髪のお姉さんが倒れ込んでいた。

脇腹の所から血が流れ、水溜りが赤く染まっていた。





『……あの、生きてますか?』





声を掛けてもピクリとも動かない。

返事がない、只の屍……と巫山戯ている場合ではないな、ごめんなさい。





恐る恐る近寄って脈を確認する。

弱いながらもトクトクと鼓動していた。

一応息はあるが、長時間雨に打たれていたようで体が冷え切っている。





『……救急車』





そう思って、携帯を取り出して掛けようとしたが、

ふと、お姉さんの傍らに転がっている拳銃が目に入った。





一丁は地面に、もう一丁同じ拳銃はお姉さんが握っていた。





『……まずいよね』





お姉さん、貴女は一体何者なの?





私はそう呟いて、携帯を仕舞って、サッと拳銃も鞄に入れた。

お姉さんを助け起こし背負って、私は自宅へと向かった。





こんな現場、土方さん辺りに見られたら確実にしょっ引かれるな。





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ネコぱふぇ(プロフ) - K・k‥Aさん» 見ました。それのガッツリパロになります。 (2021年3月3日 11時) (レス) id: 193cb846f2 (このIDを非表示/違反報告)
K・k‥A(プロフ) - もしかしなくてもコナンVSルパン三世見た事ありますか? (2021年3月3日 1時) (レス) id: b70ec54c6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2021年2月28日 14時

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