【銀魂】毒舌娘、不運に泣く

　＊　 ページ34

.





『いや〜何が何だか良く分かりませんが、万事屋の皆さんには大変お世話になった、気がします』



「世話になったんだよ。この礼はお前の刺身で勘弁してやんよ」



『坂田さんが食べたいだけじゃないですか。まぁそうですね。一人の分が少ないですが、それでいいなら……結局、普通の包丁で切ることになってしまった』



「ドスで切られるよりマシだ」





こうして、私――麻倉Aは、自分として、パーソナリティとして、復活したのであった。





そして、今晩は、万事屋の皆さんと、刺身を食べると事なりました。









.









――だが、しかし。









『さぁ、頑張って薄く切りましたよ！ どうぞ、召し上がれ〜』



「…………って、これイカじゃねぇか！！」



『見ての通りのイカですよ？ 何ですか？ つやつやの赤身だと思いましたか？ そんな高級なものこんな小娘にお隣さんがお裾分けするとでも思っているんですか？ 甘いですよ坂田さん。甘々の甘ちゃんですね。流石糖尿病予備軍』



「しばくぞ。刺身って言ったら、トロトロとかサバサバとかそう言うものを期待してたの！ 銀さん」



『何言ってんですか。イカだって立派な刺身になるんですよ。文句があるなら坂田さんの分は新八君と神楽ちゃんに分け与えます。はい、どうぞ〜』



「あぁぁ！！ 何すんだ！ 俺は一言も食わねぇなんて言ってねぇぞ！」



「ん〜イカさし、うまっ！」



「聞けよコラァ！！」





.

関わったら最後まで→←　＊　

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す