【銀魂】毒舌娘、不運に泣く (ページ27)

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「ぶははははっ！！何それ！？」

俺はおかしくて腹を抱えて大笑いする。

『ちょっと店長ォォォ！？何これ！？タダってこういうこと！？』

Aは店の方へ向き直って店長に抗議する。

「刺身包丁は諦めて、普通の包丁で切るんだな」

小馬鹿しながら、俺はAの肩を叩いた。

その時。

――パシッ！！

手を払われた。

「おいおい、買えなかったからって、俺に当たってしょうがない――」

『気安く肩に触ってんじゃねぇよ。喧嘩売ってんのか？あぁん！？』

「…………え？」

あれ？目の前にいるのってAだよね？

何かガン飛ばしてくるし、目つき悪いし、口調も変わってるし。

『おいコラァ聞いてんのか？つーか俺のヤッパ何取ってんだ我ェ！返しやがれ！』

「ヤッパァァ！？どこでそんな言葉覚えて来たの！？」

ヤクザ言葉を使うAが、俺の手から鞘をもぎ取って柄を差し込んだ。

じっと俺がAを見下ろしていると、それに気づいて睨んでくる。

『おい、何見てんだぁ？』

「……えっと～お前、誰？」

『はっ！パンピーには分かんねぇか？聞いて驚け！俺は泣く子も黙る【ヤッパの狂十郎】だ！覚えとけぇ！』

「……」

『どうした？ビビっちまって声も出ねぇだろ！この二つ名を聞けば誰だって――』

「……いや、知らねぇけど」

そんな二つ名の奴、聞いたことねぇぞ。

『へっ！さてはお前もぐりだな。この俺の名を知らねぇとは』

「いや、マジ聞いたことねぇよ。【ラッパーの狂十郎】なんて」

『【ヤッパ】だ馬鹿野郎っ！！覚えられねぇなら、てめぇの体に刻み込んでやらァ！！』

そう叫ぶと、持っていたドスを引き抜き、俺に斬り掛かって来た。

しかし、刀身がないので、ただ柄を振るだけに終わった。

『……』

「……」

『…………刀身が無ェェェ！！』

「気付くのが遅ェェェ！！」

『ゲフゥゥッ！！』

俺は思いっ切りAの頭を殴った。

Aはそのまま白目を向いて気絶した。

「……何なんだ？一体」

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