【銀魂】毒舌娘、不運に泣く

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『やべぇ〜よ〜……やべぇ〜よ〜』





身をひそめながら路地を行く。

こんな小綺麗な着物で出歩くなんて初めてなんだよ。

というか普段着ないし、すんげぇ恥ずかしいんだけど。





『というか菊乃さん何処よぉ〜……どうにかして捜して、着物返して貰わないと。女性ものの着物動き辛い』





着物もそうだが、もし私の知り合い、ある意味変人共に出くわしたら大変だぁ！

仮にもどこぞのお嬢様、私だと思っていつものことしたら、どうなるか。









「お嬢ぉぉぉぉぉぉぉ様ぁぁぁぁぁぁ！！」



『ん？ ……げっ』









後ろを振り返ると、怖い顔をしたおじさんと、

怖い顔をした爺さんがこちらに向かって走って来た。





「菊乃お嬢ぉぉぉ様ぁぁぁ！！ お戻りくださいましぃぃぃぃ！！」



『ギャアアアアアアアアアッ！！』





私は思わず叫んで走り出した。





「お待ちください！ てか速っ！ お嬢様足速っ！」



『あああああ〜走りづらいィィィ！！ 胸が苦しいィィィ！ 肺が死ぬぅぅぅ！』





菊乃さんの小綺麗な着物で上手く走れない。

次第に距離が縮まっていく。





「お嬢様ァァァ！ お戻りをォォォ！」



『わ、私は、人ちがぁっ――！！』





あ、躓いちゃったぁ……。





『へぶすっ！！』



「「のわぁっ！！」」





私は前のめりに倒れ顔面を強打。

追って来た二人は倒れた私に躓いてこけた。





『いったぁ〜……はっ！ 今のうちィィィ！！』





私は素早く立ち上がり、反対方向へと走った。





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