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「というかAはどうなんだぁ? 無理してんじゃねぇか?」
『全然平気ですね。坂田さんの汗ばんだ手が伸びて来て気持ち悪かったですけど』
「な、何言ってんの? 汗ばんでんのはお前の手だろ?」
『おめーだよ』
「それでは旦那、後ろに気をつけて。俺ァこれで」
「……」
沖田さんは、冷や汗の耐えない土方さんを連れて行ってしまった。
「……まだついてくるんですか? 坂田さん」
「ったりめーだ。絶対お前の弱点暴いてやる」
『はいはい』
私は家に帰りたいのに、まだついてくるよ、この人。
一歩間違えたら変質者だよ。
ストーカーだよ。
助けてお巡りさ〜ん。
「…………つーか、弱点って何?」
『諦めたぁぁぁ! 絶対とか言ってた人がさらっと諦めたぁぁぁ!』
「お前なぁ〜人ってのは怖いものが必ず一つはあるもんだぜ?」
『じゃあ、「地震雷火事親父」』
「誰が怖いもの代表を言えっつったぁぁぁ!!」
『えぇ〜じゃあ歯医者さんかなぁ』
「何でそれチョイス?」
『だって考えてもみてください。歯医者さんは人の歯にドリルと突っ込んで削るんですよ? 「痛い時は手を挙げてください」って言ってもやめませんからね! 奴等は削るのに必死で手なんて見ませんから。それから――』
「やめてぇぇぇぇ!! これから歯医者行く人が怖くて行けなくなるだろ! 何? お前歯医者に恨みでもあるのか?」
『坂田さんが言えって言ったんじゃないですか〜』
「じゃあ注射が怖いとか? お前ガキだから」
『さっきは大人って言ったくせに……そうですねぇ、針で刺されるのは痛いし、何よりその針から薬が投与されるのは子供の頃怖かったですねぇ……自分の知らない液体が体に入って来るのはどうも……毒を流し込む虫の如き所業――』
「おいぃぃぃ!! だから何でグロテスクに話すんだよ! もういいんだよっそんなのは!」
『まぁ、ぶっちゃけ、一番怖いのは人間なんですよ』
「あぁ、怖いね。お前の思考回路がっ!」
こんな感じで坂田さんは帰っていった。
しかしまだ私の怖いものが知りたいらしく、それから一週間は嫌がらせの様に付き纏われた。
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ネコぱふぇ(プロフ) - K・k‥Aさん» 見ました。それのガッツリパロになります。 (2021年3月3日 11時) (レス) id: 193cb846f2 (このIDを非表示/違反報告)
K・k‥A(プロフ) - もしかしなくてもコナンVSルパン三世見た事ありますか? (2021年3月3日 1時) (レス) id: b70ec54c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2021年2月28日 14時