番外 お洒落は大事 ページ35
.
「そう言えば前から気になってたんだけど、Aの服って悠仁のおさがり？」
五条からの突然の質問に、Aは「はい」と返答した。
『お兄ちゃんの中学の頃の服なんです。けど、中学に入ってからいきなり背が伸びちゃって、1、2回しかしてない服とか着ないと勿体ないかなぁって』
主にパーカーとズボンが占める服装。
スカートは小学生低学年くらいまで着ていたが、今は学校の制服でしか着たことがない。
パーカーはゆったり着れて楽だし、ズボンも動きやすい。
別に不自由はないと言えば、五条は何故か口を押えて静かに震えていた。
『？ どうしたんで――』
「買ってあげるっ！ 可愛い奴っ！」
『うわっ吃驚したっ！！』
五条はAの肩をガシッと掴み、大きな声で言い放った。
「悠仁め、妹の服装に無頓着過ぎでしょっ！」
『いや、私もそんな服には頓着ないので、別に――』
「Aはもっとお洒落した方が良いっ！ 勿体ないでしょっ！」
『そ、そうなんでしょうか？』
「そうなのっ！」
『あ、はい』
凄い圧にAは静かに頷いた。
数時間後、五条から服が支給された。
翌日。
「なぁ伏黒。先生が買う服ってやっぱ高いの？」
「あの人、金銭感覚バグってるからな」
「A、その服貰った時ブランド調べた？」
『その、お土産とか貰った物とかの値段を調べるのは失礼だと思って……』
「調べてないのな」
「値札とか見なかったのか？」
『もう外してあって』
「袋は？」
『無地の袋だったので』
「変なトコで律儀かよ。ちょっと見せて」
そう言って釘崎がAのブラウスの襟首に手を伸ばした。
タグの見てすぐにケータイで調べた途端、目をカッと見開いた。
「はぁっ！？ 嘘でしょっ！？」
「え、そんなお値段？」
釘崎の反応に興味本位で悠仁と伏黒が覗き込む。
同じく顔を歪ませた。
「えぇ……何これ怖っ」
「あとこれスカートも……うわ」
「全部合わせて……」
三人でブツブツ小声で言った後、Aに視線を向けた。
「Aは見ない方が良い」
「見たら後悔するぞ」
『え、そんなに、不味いんですか？』
「兎に角、その服絶対にクリーニングだからね」
『え、普通にお洒落着洗いじゃ――』
「「絶対ダメ」」
『は、はい』
(この子ら、僕が居るの忘れてない？)
そんな４人の会話は全て隣の五条が聞いていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2465人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ムスビ - これからもアニメが完結するまで妹も頑張るを見ていきたいです更新頑張ってください応援しています (2021年3月11日 18時) (
レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
影の黒猫 - 一つ目の白猫…?もしかして芥見先生？ (2021年2月28日 12時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - ネコぱふぇさん» 細長い白猫の人形、、、一つ目、、、作者、、、うっ頭が！！ (2021年1月29日 16時) (レス) id: 47a0ed334c (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - さゆしゅんさん» コメントありがとうございます。応援ありがとうございます。今後ともよろしく！ (2021年1月17日 11時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
さゆしゅん(プロフ) - うひょー！！最高過ぎですっ！//// 更新頑張って下さい！応援しています！ (2021年1月17日 1時) (レス) id: fbdec2ab15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年12月28日 0時
