何の為に ページ21
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「人形じゃなかったのかっ！？」
「“呪骸”――人形だよ。私の呪いが籠っているがね」
夜蛾が手を振ると、人形が瞬時に移動し悠仁の目の前まで来た。
悠仁は背負っていた鞄をガードに使い、人形の拳を受け止めた。
「ううっ……重っ！？」
人形の攻撃が強く、悠仁は後ろへと吹き飛び柱にぶつかった。
『お兄ちゃんっ！！』
「うっ……本当に人形かよ」
「窮地にこそ、人間の本音は出るものだ。納得のいく答えが聞けるまで、攻撃は続くぞ」
「A、危ないから下がろうか」
五条がAの肩に手を置く。
Aは不安気に悠仁を見て、渋々端の方へ移動する。
「つうか、そもそも他人じゃなくて、家族の遺言だっつうのっ！」
立ち上がった悠仁は人形へ向かい、顔面に拳を叩き込んだ。
吹っ飛んだ人形は夜蛾の後ろの壁にぶつかった。
すると、跳ね返った勢いのまま部屋の中の柱から柱へ縦横無尽に飛び回った。
蝋燭の火が次々に消されて、暗い中人形が動く音が聞こえる。
「はっ……クソ、何処だ？」
悠仁は周りを見渡すが、また人形に頭突きをされて転がった。
「家族も他人の内だろう」
夜蛾が蝋燭に灯を灯す。
「呪術師は常に死と隣り合わせ。自分の死だけでない。呪いに殺された人を横目に、呪いの肉を切り裂かねばならんこともある。不快な仕事だ。ある程度のイカレ具合と高いモチベーションは不可欠だ。それを他人に言われたから？ 笑わせるなっ！ まだ死刑を先延ばす為だと言われた方が納得がいく」
「ざけんな、俺は――」
「君は、自分が呪いに殺された時も、そうやって祖父の所為にするのか？」
「っ……あんた、嫌な事言うなぁ」
「気付きを与えるのが教育だ」
「俺は、別に……」
座り込んで小さく呟く悠仁の下から、人形が拳を突きあげた。
見事に顎へヒットし、そのまま体が宙を舞った。
悠仁が殴られる度に、Aの肩がビクリと震える。
胸の前で堅く握っている手が小さく震えていた。
「死に際の心の在りようを想像するのは難しい。だが、これだけは断言できる。今のままだと、大好きな祖父を呪う事になるかもしれんぞ。呪術師に悔いのない死など無い。今一度問う――」
――君は何故、呪術高専に来た？
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ムスビ - これからもアニメが完結するまで妹も頑張るを見ていきたいです更新頑張ってください応援しています (2021年3月11日 18時) (
レス) id: 7c4a754810 (このIDを非表示/違反報告)
影の黒猫 - 一つ目の白猫…?もしかして芥見先生？ (2021年2月28日 12時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - ネコぱふぇさん» 細長い白猫の人形、、、一つ目、、、作者、、、うっ頭が！！ (2021年1月29日 16時) (レス) id: 47a0ed334c (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - さゆしゅんさん» コメントありがとうございます。応援ありがとうございます。今後ともよろしく！ (2021年1月17日 11時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
さゆしゅん(プロフ) - うひょー！！最高過ぎですっ！//// 更新頑張って下さい！応援しています！ (2021年1月17日 1時) (レス) id: fbdec2ab15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2020年12月28日 0時
