腹ペコな男 ページ46
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音には男二人も気付いた様で、ナイフを持った男が視線を送った。
暗闇から出て来たのは一人の男。
よれよれのパーカー、裸足にサンダル。
足音が路地の地面でペタペタと響く。
のそのそと動く大きな体は、さながら巣穴から出て来た冬眠明けの熊にも見えた。
気怠そうに顔をこちらに向けた瞬間、俺は嫌な威圧を感じた。
――あ、こいつ堅気じゃねぇわ。
一般人が関わって良い人間ではないと、瞬時に察した。
俺等を視認したその男は、口元にある縦に入った傷をポリポリと掻いていた。
「あぁ？ 何だよオッサン、見せもんじゃねぇぞ消えろ」
ナイフを持った男は傷の男に刃を向けて近付いた。
『ま、待て待て、止めとけって絡むなよ』
一目見ればヤバイ奴だって分かんだろ。
察し悪いなぁもう。
ナイフを向けられているにも関わらず、男は見向きもせず欠伸をして首を鳴らしていた。
「ついでに金置いてけよ。死にたくなかったら――」
――メキッ
男がナイフの刃先を掴んだと思えば、音がして折れ欠片が地面に零れ落ちた。
「五月蠅ぇなぁ、金持ってるように見えんのかぁ？」
ナイフが折れて震えている男は、傷の男に胸倉を掴まれ軽々と落ち上げられた。
バタバタと足がぶらつく。
「覚悟がねぇ奴が軽々口にすんじゃねぇよ――――殺すぞ」
「ひぃっ！！」
最早男は泣きべそ掻いて怯え切っている。
しかし、持ち上げられた男はすぐに地面へと落ちた。
解放された男は地面を這って一目散に逃げて行った。
俺を押さえていた男も俺を放して、地面に倒れている仲間を連れて、その場から走り去っていった。
残されたのは俺とヤバそうな男。
両者共に動かず沈黙が続いていた。
その時、
――ぐぅるるるっ
誰かの腹の虫が盛大に鳴った。
俺ではない。
腹ペコはこの男らしい。
俺は呪具のケースを肩に掛け、男に向き直った。
『何か食います？』
「あ？」
『いや、腹減ってそうだし、結果的に助けて貰ったんで礼、的な？』
「…………おう」
俺の誘いに、男は二つ返事で了承した。
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腐男子 - あんまりわかんないですけど五伏コンビが見たいっす。 (2022年1月21日 18時) (
レス) id: af98c525c3 (このIDを非表示/違反報告)
家具が高い - パパ黒と絡むのは新鮮！面白かったですー！ (2022年1月10日 17時) (レス) @page50 id: c06f6fba38 (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - REBORN！ヲタクは今日も尊死するさん» ご指摘ありがとうございます！ 夏油なら言いかねないけどここは間違いですね！ 訂正して置きます。 (2021年12月5日 0時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
REBORN！ヲタクは今日も尊死する - 37話で夏油の「行ってらっしゃい」が「行ってらっちゃい」になってましたよ？ワザとでしたらすみませんｯｯ！ (2021年12月4日 23時) (レス) @page37 id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - リクエスト!!体調不要で吐きそうで吐けなくて困って時に、夏油に見つかって夏油の指喉に突っ込まれて[ごめんね]とか言われながら吐く感じのを見たいっす!! (2021年11月16日 19時) (レス) @page45 id: 23123a7f78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネコぱふぇ
| 作成日時：2021年9月19日 17時
