浮気14 ページ15
〜黒尾side〜
それから、Aを連れ、俺の家へと帰り、気まずい空気のまま三人がけ用のソファーに座り話をした。
今まで俺がやってきた事の意味とか理由。
簡潔に言うと、ただの言い訳になるがAはそれを黙って聞いていた。
何を言えばいいのか分からない表情と、
時折見せる悲しい横顔、
それを横目に見ながらも、俺は最後まで話をした。
きっと話を止めるのは、逃げになる。
それはAも望んでない。
言葉にされなくても、何となくそう思った。
「･･･という訳です」
「いや、どういう訳だよ」
横から飛んできたキレッキレのツッコミに目を丸くする。
俺の方を見ないまま、小さく笑ったA。
会話の無い、この空間はどうにも居心地が悪い。
「質問があるんだけど」
「ん？！ なになに！何でも聞いてくれていいぞ！」
「女とヤルのは、やっぱり気持ちよかった？」
「････はい？」
この子は、今なんて言ったのかな？
追いつかない思考を必死に動かし、言葉の意味を考える。
「えっと･･･それは、どういう事かな？」
「話聞いてて理解はした。 けど、鉄朗だけ童 貞卒業したのは腑に落ちないし、不公平だと思う。」
「ん？ん？」
なんだろう。
この、もの凄い嫌な予感は。
「だから、俺も同じことしてみるわ。 そうすれば、お互い様って訳だし、平等になるだろ？」
あぁ、嫌な予感的中。
そういう感じでくる？
いや、これ言われちゃうとさ。
俺としても強く出れないのが事実な訳でして。
「取り敢えず、落ち着こ」
「俺は至って冷静だ」
「冷静じゃありません。 貴方の思考は麻痺してます」
両肩を掴んで、こちらを向かせてみると、悪い笑みを浮かべたAと目が合う。
「でも、不公平だ」
「いや、確かにそうだけど････。 他の案は無いかな？ セ フレとか存在しない案は無い？！」
「それなら････」
Aの腕が俺の首に伸びる。
隣に座っていた彼が、しなやかな動きで俺の膝に乗り顔を近づけてきた。
久しぶりの距離感に心臓が煩く鼓動する。
「鉄朗が下になっくれる？ そしたら、全部解決だ。 そうだろ？」
あ、これはハメられた。
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黒輝 累(プロフ) - mikittyさん» 嬉しいです！！！高評価＆お気に入りありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (3月5日 19時) (
レス) id: 915107712a (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - お気に入りと高評価しておきました！またの更新楽しみにしております！ (3月5日 16時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
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