皆の絆は知っている

急なお客たち1 ページ15

〜彩side〜

はあ、お腹いっぱい!
いま、お昼を食べおわっったところ。
それにしても、お兄ちゃんだけとのお昼、慣れないなあ。
楽しかったけどね。
いまは、お部屋でぼんやり。。。

奈子、今さら何してるんだろ。
大丈夫かなあ。。。
心配。 手術、成功するよね？

そんなことを考えながら、部屋を見回してると、目が事件ノートに止まった。
「あ‼ KZの皆に連絡しないと‼」
お兄ちゃんからもらったスマホを握ったその瞬間!!

ピンポーン

はて、誰だろう。
お兄ちゃんの声が聞こえた。
「クソ、あいつ、ここに何しに来たんだ?! 追いかけてきたのか？」
え、うそ。ママじゃん。
あーも、ママって呼ぶのもうざい‼

ママとお兄ちゃんの怒鳴り声が聞こえる。
はあ。。。
これじゃあ、いつもどうりじゃん。
どうやら、庭で喧嘩してるらしかった。
あーあ、近所迷惑。。。

なんとなく気になったから、窓を大きく開けてみた。
「っていってるでしょ‼」
「何回言えばいいんだよ、自分と妹ぐらい養えるつってんだろ？!」
「彩は学校に行かなきゃなんないのよ？秀明も。」
ママは少し考えて付け足した。
「別に、家には一人でいた方が私はいいけど。」

はあああ？
なによ、それ。
意味わかんない‼
私に秘密にしたあげく、これってなによ⁉

いままでに無いくらい怒っていた。

「じゃあ、ここから通わせりゃいいだろ。」
「ここじゃあ、安定した暮らしができないじゃない。裕樹、彩はあなたみたいに頭よくないの。勉強してもちっとも成績あがらないし。とかいって、奈子ちゃんみたいに可愛くもないしね。ああ、なんて子を産んじゃったんたろ。」
「はあああ?! 信じらんねーー。少なくとも、彩は、人間的にはお前より一億倍ましだー‼ おまえ、マジ人間じゃねーんだよ!」

これで私は怒り度MAX!!!!
お兄ちゃんが反論してくれてるのを聞きながら、部屋のドアを蹴ってあけ、玄関を飛び出した。

「私だって頑張ってるのにひどいよ‼ だったら私なんて産まなければよかったじゃない⁉奈子とお兄ちゃんだけ産めばよかったじゃない⁉」

泣きながらそう叫び、ママに向かって飛びつこうとしたその時!!!!
後ろから抱きしめられて、口をふさがれたんだ!!
最初はお兄ちゃんかと思ったんだけど、耳元でささやかれんたんだ。
「アーヤ、もう大丈夫だよ。全部分かってる。少し落ち着きな。」
黒木くん?!?!?!?!
なんでここに？
なんで分かったの？

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