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「ん………?」




目を開くと、薬品の匂いが鼻を刺激する。


白い天井が見え、此処が病院なのだと分かった。


窓から差し込む光に目を細め、少し顔を歪める。


……いつまで経っても慣れないなぁ、この匂い。




「……いつつ………」


右肩に痛みを感じるが、なんとか起き上がる。




ふと、右手に温もりを感じた。









「京治……………?」


椅子に座り、私の右手に頭を乗せる様にして眠っている京治。


スヤスヤと寝息を立てている京治は、何処か高校時代の彼を思わせる様だった。



「………思い出すなぁ………」




確かあの時は、暴力団の下っ端に手を出して、その暴力団の頭にナイフで刺されたっけ。


まあ普通に倒せたけど。


その時の京治も、私の右手に頭を乗せて寝てたっけなぁ……………




昔の事を思い出して、自然と顔が綻ぶ。




微笑みながら京治の額に軽く唇を落として、少しの間窓の外を眺めていた。

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作者名:*フィラ* x他2人 | 作成日時:2015年2月17日 20時

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