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自分のせい。
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かつて俺は福岡に母と父と妹と住んでいた。
幸せに。笑顔が耐えない家族だった。
普通の家族。
だけど、ある冬の日。
俺が14歳の誕生日の日だった。
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《11月24日 冬》
「おとーさんまだかな。」
妹が楽しそうに言う。
「まだじゃない。(貴方)、箸を出して。」
微笑みながらお母さんが言う。
「はぁい。」
14歳の私は言う。
ガチャりと音が響いて父が「ただいま」と一声あげる。
それを合図に妹が飛び出して父に抱きついて「おかえり」と声をあげる。
「おかえり、お父さん。」
母が嬉しそうに声をかける。私も声をかける。おかえり、と。
「あ、そう言えばケーキ、忘れてたわ。(貴方)、取ってきて貰える?」
母が言う。
「わかった。お金は?」
「払ってる。名前、「椎名(貴方)」だから。」
「了解。行ってくるね。」
ガチャりと玄関を出た。
それが間違いだった。
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作者名:永遠 | 作成日時:2019年2月23日 23時