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今日は赤塚高校の入学式だ。
私の隣には同じ顔の人が三人並んでいる。
目がぱっちり空いていてリーダーっぽい人。
顔を隠すように下を向いているニキビがある人。
背の小さい可愛らしい人。
似ているが、三つ子の兄弟か？
兄弟だったら何故ここまでして仲良くないような嫌悪感のある空気なんだろう。
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｢ご入学おめでとうございまぁーす！｣
私の担任と思われる赤いジャージを着た私の隣に座っていた人によく似た男の人が大声を出した。
五月蝿い。そこまで出さなくても。
｢んじゃまあ、取り敢えずプリントとか渡していくからねー。｣
最初は自己紹介とかじゃないのか。
思わずツッコミそうになったがここで出しゃばるのは良くない。
そうなって気まずくなったから私の出身の中学よりは遠いところにしたのに…。
またここで出しゃばったらよりダメだ。
｢おい、プリント。｣
前の人に指摘され、ようやくプリントが回ってきてことに気が付いた。
｢あ、ごめんなさい。｣
ポソリと呟いて後ろに回した。
後ろにはあのリーダーっぽい人がいた。
まあそりゃそうだよな。
入学式の時隣だったんだから。
｢…はい。｣
｢ん、さんきゅ。……はい、カラマツ。｣
｢あっ、あぁ、ありがとう…。｣
ぎこちない。兄弟…じゃなさそうだな。
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一時間目が終わり、ある程度、ガヤガヤしてきた。
プリントも教科書も配り終わったし…あとは自己紹介、か…。
何を言おう。
みんな趣味とか特技とか言うよな…。
趣味、か…。
前まではギターとか弾いたり、バスケしたりとかあったけど今は…。
私はある大きな試合に自分のせいで負けた。
それからか、バスケをしようという気がぱったりと失せた。
ボールを見て持ってみるが、
前までどうやってバスケをしていたかも分からない。
ギターも趣味で、しかも中古で。
買ったものだからあまり使っていない。
せいぜい引けるのはボカロのシャ〇ルの最初ぐらいだ。
しかも、ドレミ、のみ。
トイレに行こう、と立ち上がった時、
｢ねーねー、君、名前なんて言うの？｣
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作者名：永遠 | 作成日時：2019年2月23日 23時
