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怪盗キッドの予告状 ページ3

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「怪盗キッドってそんなに危険なの?」

 Aは連日の屋敷の騒ぎようを遠くから眺めながら、ヒソヒソ声で同僚に問いかけた。
 隣で窓を乾拭きしていた同僚のアンナは、ちょっとだけ意外そうな顔をして、Aに「知らないの?」と言った。

「FBIだかインターポールだかが追ってる国際犯罪者の大怪盗なのよ」

「えぇっ、そんなに? もし誰か殺されたら……」

「怪盗キッドが人を殺したって話は聞いたことないからきっと大丈夫よ」

 アンナは不安を見せたAを笑い、肩を軽く叩いた。
 アンナは、怪盗キッドはかなりのやり手な上に、変装の大名人であると言い、それからAの顔をジッと見て「アンタも怪盗キッドじゃないでしょうね?」とふざけた笑みを浮かべた。

「まさか、それなら怪盗キッドを知らないなんてわざわざ言わないわ」

「それもそうね。それにしても、宝石が盗まれちゃったら奥様きっとショックでしょうね。すごく気に入ってらしたもの」

「でもこんなに警備もついてるんだし、逆に盗めるのかしら」

「甘いわよA。あの怪盗キッドなんだもの。何があるかわからないわよ」

 アンナの口ぶりからしても、この屋敷の様子からしても、やはり怪盗キッドは相当な手練れなのだろう。
 聞き慣れぬ怪盗キッドという単語が頭を占めながらも、Aも再び手を動かし始めた。



 予告日の前日、Aも含めた屋敷全体の使用人達が集められ、日本からやってきたらしい警察に、当日見張りとして全員所定の位置について欲しいという指示が下された。

 Aはナーシェレの保管される部屋や階からずっと離れた東廊下の端に、一人配備された。残念なことに同僚達もバラバラに配備されてしまっている。

 無論廊下に監視カメラは存在し警察が見張ってくれているとのことだが、それでもやはりAは不安だった。

「休み時間だと思って気楽にやったらいいじゃない」

 刺されるわけでもないんだし。
 そう言って快活に笑う気楽そうなアンナに、Aは溜息をついた。

 

怪盗キッドの予告状窟←第一話 怪盗キッドの予告状



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- 一気読みしました!めちゃくちゃ続きが読みたいです!待ってます! (2022年9月13日 8時) (レス) @page48 id: 08a0986ba6 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します!とても面白かったです!もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています!(*´ω`*) (2022年2月10日 14時) (レス) @page48 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@さかなねこ(プロフ) - shibuyuさん» ありがとうございます!続き早くお見せできるように更新頑張りますね(´˘`*)! (2019年7月11日 0時) (レス) id: e45d5a1191 (このIDを非表示/違反報告)
shibuyu(プロフ) - 怪盗キッド!私も大好きなので萌えます!早く続きが見たいなー!なんてっ♪ (2019年7月8日 17時) (レス) id: 8ac4695b82 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫@さかなねこ(プロフ) - くろばさん» ひゃ〜〜めちゃくちゃ嬉しいお言葉ですありがとうございますー!これからもドキドキキュンキュンしていただけるように頑張りますので楽しみにしていただければ幸いです〜! (2019年7月4日 22時) (レス) id: e45d5a1191 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒猫@さかなねこ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年5月22日 2時

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