現実ってそううまくいかない...わけでもないんだよね～黒バストリップ～Part6 (ページ2)

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VS正邦ページ2

＊

茶川side

ﾋﾟ-ｯ!!

準決勝第一試合

誠凛高校対正邦高校が始まった。

『……』

自然と、スコアボードを持っている手に力が入る。

流石、東京No.1DFの名は伊達じゃない。正邦の守りは鉄壁と言ったところか。

火神君は津川君に完璧に動きを封じられているし、黒子君のパスはマンツーマンのマークを徹底されているせいで出す相手がいない。

伊月さんがマークを掻い潜ってゴール前にたどり着くも、岩村さんのパワーに防がれてしまった。

ﾋﾟ-ｯ!!
｢チャージング！白10番！｣

火神君は、威圧感と粘着性のある彼…津川君のマークにイライラしているらしく、これでファウルは２つ目。

たぶん、今のは津川君が火神君を煽るようなことを言ったんだろう…。
隣でリコさんがため息をつくのが聞こえた。

「誠凛、タイムアウトです｣

___________

リコ｢正邦は古武術を使うのよ｣

時間がないので、リコさんが急いで説明する。

火神｢古武術…！？アチョーってやつ？｣
『違うね、それカンフーだね』
リコ｢蹴らないし…それ古武術チガウ！じゃなくて、正確に言うと古武術の動きを取り入れてるの」

「ナンバ走りがその一つ。普通の走り方と違って同じ方の手足を出すことで身体を捻らなくなり、身体への負担を減らすことが出来る。つまり、持久力では向こうが勝つ。___以上W⚪kipediaより｣←

鈴村さんが、火神君にナンバ走りの説明をしたが、何だか微妙な表情。
わかってないな、これは。

リコ｢他にも、踏ん張らずに力を出したり、タメを作らず速く動いたり…色んな基本動作に古武術を応用してる。それが正邦の強さなのよ｣

鈴村さんの説明に、リコさんが付け加えるように言うと、やはり火神君は説明を理解はしていないようだったが、感じていた違和感の正体は古武術であると納得したらしい。

リコ｢やってるのは同じバスケよ。いつも通りやればちゃんと通用するわ。まだテンパるとこじゃないわよ！｣

『あんま、津川君の挑発真にうけて、自分見失っちゃ駄目だよ。』

火神「…うす、気を付けます」

リコさんの言う通り。
リコさんの一言をを聞いて、火神君はすっきりしたような表情でコートに入った。

無策に見える火神君に、伊月さんは不安そうな苦笑いを浮かべるが、黒子君には不安は無いようで。

黒子｢火神くんは、やる時はやる人です｣

何処か信じたような、顔をして、そう言った。