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まさか鉢合わせするなんて思ってなかった
「何か御用ですか？」
Aちゃん家の前で
ビニール袋を持ったスーツを着た女性に
「あ、ここの家の子の知り合いです」
帽子を深くかぶり直しながら答えると
「･･･もしかして櫻井翔ですか？」
なんでバレた？
「やっぱりそうなんですね」
「初めまして･･･櫻井翔です」
素直に帽子を脱いだ
「初めまして･･･まぁそっか」
ブツブツと何か言いながら近づいてきて
ガチャッ
「あ、」
「やっぱ開けっ放しだったか」
呆れたようにため息をついた
「A入るよ！ 櫻井さんもどうぞ」
「どうも･･･」
まるで我が家のように勝手に入って行く
Aちゃんと親しい子なのかな
お友達？の後に続くと
ソファにぐったりと横たわった姿が目に入って
「Aちゃん！？」
慌てて駆け寄った
「あー、風邪が悪化したか」
「風邪！？」
手を当ててみると確かに熱い
「すみませんベッドまで運んでもらってもいいですか？」
お友達の指示のもと言う通りに運んだ
素肌に触れたら熱くて風邪なんだと改めて思った
「最近無理ばっかりしてるから」
「無理ばっかり？」
「そこまで急ぎでもない仕事を
毎日残業してやってたんですよ」
「毎日？」
「身体壊して当然ですね」
「なんで･･･」
「なんででしょうね」
その言葉にどこかトゲを感じる
それに初対面のはずなのに俺に対して冷たい気もする
「じゃあ私はこれで」
ひと通り看病をしたらお友達が立ち上がった
「え、帰るの？」
「はい、櫻井さんがいらっしゃるので」
「でも俺よりきみがしたほうが」
「私より櫻井さんにやってもらった方が喜びますよ」
確証なんてないのにやけに自信があるような口ぶり
「俺とAちゃんが会ってること知ってるの？」
「知ってますよ。まぁAは知らないと思ってますけど」
「どういう事？」
直接聞いたわけじゃないの？
するとお友達は
「それは秘密です」
意味深に笑って
「じゃああとは頼みますね」
口を挟む隙を与えないように帰って行った
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リス(プロフ) - ゆかりさん» コメントありがとうございます！続きは近々アップするのでもう暫くお待ち下さい (2019年5月12日 11時) (
レス) id: f3ab4dd572 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - いい小説ですね続きをお願いします待ってます (2019年5月11日 11時) (レス) id: 971a33d799 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リス | 作成日時：2019年4月27日 18時
