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「どうしよう!ノリくん!!」
「……何が?」





休み時間にノリくんの机をバンッと叩く。
机を叩かれた彼は私の突拍子もない行動にびっくりしたのか目を丸くしてこちらを見る






「私は去年の春恋に落ちました」






「倉持くんに、」と最後に小さな声で呟く。
このつぶやきが彼の耳に入っていようがいまいが今更どっちでもいい。既に彼、ノリくんには私が誰を好きなのかはバレているからだ。

でも何度口にしても恥ずかしいものは恥ずかしい。
しかも倉持くんはノリくんと部活が一緒というのもある。





「そうだね、それがどうかしたの?」

「次の日に廊下ですれ違ってお礼も言えて名前も知れた。そこまでは良かったのにあれ以来お話出来てないの」

「え、嘘でしょ?!」

「ほんと、」




「1年間も!?」という問いにこくりと頷くとノリくんは
信じられないものを見るような目で私を見てくる。
私自身これじゃあダメだとは分かっている。

だけどいざ行動に移そうと思うと何を話したらいいのか、まず私のことを覚えているのか、用もないのに話しかけてなんだこいつ
だなんて思われないか、などとどんどんネガティブな方向へ思考が働いてしまう。




「Aって男慣れしてそうに見えるけど結構ウブなんだね」




「あ、悪い意味とかじゃなくて…!!」と慌てるように弁解するノリくん







__________





Aちゃんって男慣れしてそうだよね〜

分かる!男を落とすコツとか教えてよ!





__________







中学の頃言われた言葉を思い出した。
いじめられてた訳でもなかったし言われ慣れてるから特別悲しむ事もない。





「__…こんな事今更言うのも恥ずかしいんだけど俺、Aの第一印象が"綺麗"だったんだよね」

「うぇ!?そんな印象だったの?」

「うん、だから今までいろんな男から言い寄られて来たんだろうなとか、その凛とした立ち姿からバシバシ物を言わせてきたのかなとか勝手に思っちゃってて…」





「ただの先入観で物事考えちゃダメだよね」と本当に反省しているような顔で言う彼からでた言葉は、思ってもみなかったことだった。
今までどんなに違うと言い続けても意味が無かったから少し嬉しかった。





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設定タグ:ダイヤのA , 倉持洋一   
作品ジャンル:アニメ
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りん(プロフ) - 松浦さん» コメントありがとうございます!最近倉持くん出せてなくてすいません笑 早く出せるように更新頑張ります! (2018年2月25日 23時) (レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
松浦 - お初です。倉持クンマジ天使ッッ(^р^)オフゥ 更新頑張って下さい! (2018年2月25日 21時) (レス) id: 2e34684167 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠さん» コメントありがとうございます!すごく勿体無いお言葉……!全然更新できてなくて申し訳ないです。。でもそんな中でも楽しみに待ってて下さって、ほんと感謝しきれません。頑張ります! (2018年2月23日 2時) (レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠(プロフ) - 初コメ失礼します!倉持落ちの小説って全然ないので、更新がとても楽しみです!時間の合間を縫ってでの更新がも楽しみにしています!更新頑張ってください!応援しています! (2018年2月22日 21時) (レス) id: 82274db2dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんご | 作成日時:2017年12月28日 21時

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