▽.10 ページ11
倉持くんと話してから数週間が過ぎた
あの日から廊下ですれ違うたびに話す仲に。でも未だに連絡先の交換だなんていうハイレベルな行動はとれていない
「連絡先の交換だなんてやっぱり無理だよ…」
自分の席に着き、机に顔を伏せ項垂れていると突然机に衝撃が走る
びっくりして顔をあげると目の前には机に手を置き、難しい顔で私を見るさっちゃんが。
衝撃の正体はさっちゃんが叩いた振動だった
「ど、どうしたの?眉間にしわ寄せて……」
「Aに折り入って話というかお願いがあるんだけど!」
今までに見たことのない真剣な眼差しで見つめるので緊張がはしる。ゴクリと固唾を飲み、どんな話なのか待ち構える
.
「野球部のマネージャー業手伝って!!」
手を合わせ、頭を下げながらさっちゃんはそう言った
え、マネージャー!?などと慌てている様子など構わずに私の肩をガシッと掴み顔を近づける
「お願い!!」
「ちょ、ちょっと待って、落ち着いて!!」
落ち着いたさっちゃんはやっと私の話を聞いてくれるようで……。
「それで、いきなりマネージャー手伝ってって、何かあったの?」
「……野球部のマネージャーって3年生の先輩と
私と唯、1年生に1人の4人でやってるんだけど
実は昨日1年のマネが箱からこぼれ落ちたボール踏んじゃった見たいで、」
「え、大丈夫だったの?」
「うん、大事には至らなかったみたいなんだけど
軽く捻挫しちゃったみたいで」
「それで人手が足りないと」
「その上GWの合宿も被っちゃって……。」
大方の理由は分かった。
マネージャーの仕事はどんななのか全く分からないし私に務まるかなんてのも分からない。
ただ、なにか力になれるようなら手伝いたいと思う
思うんだけど……
「手伝ってあげたいのは山々なんだけど、
私も部活があって、ずっとは無理なの」
「そうだよねー、」
困り果てるさっちゃんを見て合宿期間を聞くと
3〜5日の3日間らしい
「……途中参加って形で良ければ」
幸いな事に吹奏楽部の活動日は
3日の午前中と6日と7日。
GWだいぶハードになるけど選手たちを身近でサポート出来るというのは音楽の力で彼らを応援したいと思い吹奏楽部へ入部した私にとって損などない
それに……、
今までは教室から眺めるしかなかった倉持くんの練習する姿を近くで見ることができる。
そんな不純な動機を抱えたまま私はGW合宿へと参加することになった
86人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りん(プロフ) - 松浦さん» コメントありがとうございます!最近倉持くん出せてなくてすいません笑 早く出せるように更新頑張ります! (2018年2月25日 23時) (レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
松浦 - お初です。倉持クンマジ天使ッッ(^р^)オフゥ 更新頑張って下さい! (2018年2月25日 21時) (レス) id: 2e34684167 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠さん» コメントありがとうございます!すごく勿体無いお言葉……!全然更新できてなくて申し訳ないです。。でもそんな中でも楽しみに待ってて下さって、ほんと感謝しきれません。頑張ります! (2018年2月23日 2時) (レス) id: 2513547d82 (このIDを非表示/違反報告)
ハル@雪割桜/推しとうちの子がしんどい/丹夏悠(プロフ) - 初コメ失礼します!倉持落ちの小説って全然ないので、更新がとても楽しみです!時間の合間を縫ってでの更新がも楽しみにしています!更新頑張ってください!応援しています! (2018年2月22日 21時) (レス) id: 82274db2dc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りんご | 作成日時:2017年12月28日 21時