【銀魂】昨日の君は？ (ページ7)

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第6話ページ7

｢…｣

｢どうしたのA。髪の毛を切りなさい。｣

■■■

『銀さんてショートが好きなの？』

『あ？なんで、んな事聞くんだよ。』

『いやだって、おめざめテレビの結野アナが好きーって言うからさ』

『あー…確かにショートは好きだけど、Aのそのサラサラな髪もいいと思うよ。つか伸ばしてろ。』

きっと彼は私がずっと伸ばしていると思っているんだろうな。

面倒で切ってないだけだけど。

でもその優しさが嬉しくて

『そっか。…そっか。…んふふ。』

『何だよ急に笑いやがって…気持ち悪ィな』

『だってさ…んふふふ。』

■■■

こんな事思っていたって私とあの人との関係が戻るわけじゃ無いのに。

だけど私は忘れたくないから…

｢…切りたくないです。｣

この髪を。あの時の記憶を。

｢A…私は貴方の我儘を聞いたわ。これ以上失望させないで。｣

｢ぃ…嫌です。この髪だけは…｣

｢はぁ…｣

バサり

｢！？｣

驚いて鏡を見ると冷たい顔でジョキジョキと私の髪を切っている母上が鏡越しに映っていた。

｢はぁ…どうして聞き分けのない子に育ったのか…。｣

バサり

｢こんな子で相手に申し訳ないわ。｣

バサり

｢あっちは有名なお医者様で多才。それに対してあなたは…｣

バサり

ああ、そっか。

暫くここにいなかったせいで忘れてた。

私は

鳥かごの中にいる鑑賞される鳥に過ぎないんだ。

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