【銀魂】うさぎの取り扱い方法【沖田総悟】

＃44　"女ができた"の意味 ページ46

クソアマに襲いかかった一人の隊士を投げ飛ばすと、他の奴らも動きを止め驚くような視線を送ってくる。俺は手を払い、息をつくと口を開いた。






「いくら侮辱されて腹が立ったとしても、大勢で女一人囲むたァ恥ずかしくねーのか」






あ？と一人一人を睨みつけるように全員に視線を送っていくが全員、怯えるよりなにか驚いた表情が強く、ほう･･･と呟くものまで。

なぜか若干薄気味悪くて、怯ませたつもりが逆に怯み始め、なに･･･と顔を歪めた。






「隊長でも女性を守るなんて侍魂があったんですね」


「は？どういう意味だテメェ殺すぞ」


「いや意外だなー、と･･･」






言いつつ周りの奴らは女に目を移しだし、またアイツも薄気味悪そうにえ？え？と戸惑いがち。何この状況。テスト中とか静かなときに腹が鳴ったみたいな感じ。･･･いや違うな。






「･･ま、とりあえず俺ら帰りますね。副長には―――」


「隊長に女ができたって言っときますんで！」






山崎の言葉を遮り囃し立てるように、ヒューヒュー！と笑う隊士数名。あいつら殺すと思いつつ、そこらへんにあった石を余計なことをくっちゃべった奴らの頭を狙って蹴り上げた。見事命中、ザマァ見やがれ。






「･･･ねぇ」



「あ？」



「女ができた、ってどういう意味？私に言ってるの？」






思いもしなかった質問に思わず、はぁ？とばかにするような声が漏れてしまい、顔をしかめるアイツ。････あぁ、そういやコイツ夜兎だっけ。

外にも出てなかったらしいし、知らない言葉もあって当然か。と頭をボリボリとかくと、あーあれ･･･と軽く答えた。






「彼女って意味」


「･･･アンタの？」


「じゃね」


「絶対ありえないわしんでもやだわアンタを恋人にするくらいなら犬を恋人にするわ」


「俺だっててめーなんかが彼女なんざ認めねーよ、恥ずかしくて表出られねーわ」






どういう意味だコラ、と再び漂う殺気。そのまんまですけど？と煽るような言葉を口に出すと、お互い再び構えに入り、足を踏み出した。

―――その時。







「総悟ぉぉおおぉおおおお!!!!」







再び響く怒声と車のドアを荒々しく閉める音。･･･また面倒な奴が来た。

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