#20 白い傘 ページ21
Okita-side
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ザキ、人数確認頼まぁ」
「あ、はい」
ある昼下がり、俺の見事な活躍により攘夷志士数十名確保。油断したのが運の尽きだな雑魚どもが、なんてお縄に頂戴された野郎どもに嘲笑を浮かべてやった。
そして、そいつらを引き連れ屯所に戻っていくわけだが、その途中地べたに座り込む誰かが横目に入った。
チャイナと色違いの白い傘。・・・あいつか、と誰か理解しただけで無視しようかと思ったが、なんとなくなんで地べたなんかに座ってんだ、なんでこんなところで一人でいるんだ、なんて悶々を浮かんでくる疑問。
素直で自分で自分を気持ち悪いと思った。
「沖田隊長?どうかしました?」
「・・・俺ちょっと用あっから先帰ってろィ」
え?と首をかしげるザキ達と反対方向を歩き、あの女の元へ。何やってんだと言いながらぴくりとも動かない傘を足で軽く蹴ると、こちらを振り返るのは予想通りあのチャイナ娘で。
目を丸くするアイツは傘を放り投げこちらに飛び込んできた。
「!?」
あまりに予想外の出来事に、俺まで目を見開いた。・・・・何こいつ、迷子か。迷子になってやっとお母さん見つけた子供かオイコラ。
「・・・オイ、なにしやがんだ」
聞いてみても返事はなし。つーか何この状況、路上で女に抱きしめられてるってなに。しかも警察だぜ俺、色んな意味でニュースになっちまうわ。
なんて考えながらとりあえず引き剥がそうと首根っこを掴むが、さすが夜兎と言うか・・・すごい馬鹿力。なんとか話して貰う方法はないのかと思考を巡らせて辿り着いた答え。
「貧乳」
「殺す」
やっと喋りやがったか、と一息ついた瞬間ギギギギギッと腹を閉められ骨が軋む音。
「いだだだだだだだ!!!てめッ離せ!」
やっとの思いで引き剥がし、痛む腹部を抑えつつ奴を睨みつけると赤く腫れた目。・・・まさか泣いてる?と一度目をこすって目を凝らしてみるが、どう見ても大きな瞳は潤んでいた。
505人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サディスト(プロフ) - お疲れ様でした!やっぱり自分でやって余計に感じるのですが、更新って凄く大変ですよね。でも、また栗兎さんの新作が上がったらすぐに飛んで行くので!楽しみにしてます!これからも頑張って下さい!! (2015年5月22日 15時) (レス) id: a8354c5ea9 (このIDを非表示/違反報告)
サド丸(プロフ) - お疲れ様です栗兎さんの名前はずっと私のお気に入り作者さんの中に入っています!!!本当にお疲れ様でした!ずっと待ってます! (2015年5月21日 20時) (レス) id: 3b7dd2a686 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの加藤さん(プロフ) - 栗兎さんお疲れ様です!更新って大変ですよね…。(´・ω・`)私は更新スピードなんて気にしませんので大丈夫です!自分のペースで更新していって欲しいな、と思います。これからも栗兎さんの味方ですよ!頑張って下さいね(゜∇^d)!!長文失礼しました。 (2015年5月21日 17時) (レス) id: 204089a6f3 (このIDを非表示/違反報告)
真凜(プロフ) - 元ふゅーなです!ログインしたよ!やっぱり更新って大変よねまた栗兎の作品楽しみにしてます! (2015年5月21日 17時) (レス) id: 56247d3d6a (このIDを非表示/違反報告)
IA(プロフ) - 栗兎さん、お疲れ様です!いやぁ、大変ですよね更新って…(。-_-。)毎回面白いのでこんな事があっても「大丈夫かなぁ」とかのんびり思ってます。私も長文失礼しました、色々と辛い事が無くなりますように…! (2015年5月21日 17時) (レス) id: 73869a5b69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/
作成日時:2015年2月15日 16時