#13 友達とは ページ14
「何お前友達いねーの」
「だからさ、友達ってなにするものなの」
私が聞くと、は?とバカにしたような顔。ちょっとイラッと来たが抑えて顔を反らすと、そりゃおめー・・と言葉を続ける。
「一緒に遊んだり、なんか色々話したり、喧嘩したりすんだよ」
「わざわざ喧嘩?」
「ちげーよ、友達ってのは絶対喧嘩しちまうんもんなんでィ。でもその喧嘩ができんのも友達だからで、友達だから喧嘩しても仲直り出来んだよ」
ふーん・・、と相槌をうってチャイナ娘に目を移した。すると何やら言い争っている様子で、まさに”喧嘩”をしている最中のようだ。
・・・面倒だな、友達って。
「一人くれぇ作ったほうがいいんじゃねーの。そっちのがいいと思うけど、俺は」
「なんで」
「悩みとか辛ぇこととかあったとき支えになってくれんぜ、友達ってのは。悩み相談できる奴居ねぇと溜め込んじまって余計辛ぇかんな。居て損はねーんだ、なら作ったほうが得だろィ」
言って私に笑みを向ける。
・・・・支えになる、って言われても別にお登勢さんたちがいれば別にいいし、十分支えになってると思うんだけどな、私は。そう思いながら、空になった赤い箱をゴミ箱に放り投げた。
すると、立ち上がって置いた刀を手に取る奴はもう公園を出る様子で。そんな奴に声をかけた。
「アンタは友達居るの?」
聞くと、こちらを振り返って、
「いねーけど」
と、当然かのように。・・・散々語っておきながら居ないのかよ、とじとっとした目を向けた。
「そーだなぁ、居るとすりゃ腐れ縁で繋がったアホ共くれーだな」
そう言いながら、乱闘にまで達したチャイナ娘に目を向けた。・・・・どうやらあの子も腐れ縁で繋がっているらしい。
「ま、喧嘩相手くらいにゃなってやっからよ。いつでもかかってこいや、貧乳チャイナ」
「お前ホントいつか殺す」
私がチッ、と舌打ちとともにその言葉を吐き捨てると、奴はひらひらと手を振って公園を出て行った。そのすぐ傍では、チャイナ娘がボコボコになった男の子たちに唾を吐きかけていた。
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サディスト(プロフ) - お疲れ様でした!やっぱり自分でやって余計に感じるのですが、更新って凄く大変ですよね。でも、また栗兎さんの新作が上がったらすぐに飛んで行くので!楽しみにしてます!これからも頑張って下さい!! (2015年5月22日 15時) (レス) id: a8354c5ea9 (このIDを非表示/違反報告)
サド丸(プロフ) - お疲れ様です栗兎さんの名前はずっと私のお気に入り作者さんの中に入っています!!!本当にお疲れ様でした!ずっと待ってます! (2015年5月21日 20時) (レス) id: 3b7dd2a686 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの加藤さん(プロフ) - 栗兎さんお疲れ様です!更新って大変ですよね…。(´・ω・`)私は更新スピードなんて気にしませんので大丈夫です!自分のペースで更新していって欲しいな、と思います。これからも栗兎さんの味方ですよ!頑張って下さいね(゜∇^d)!!長文失礼しました。 (2015年5月21日 17時) (レス) id: 204089a6f3 (このIDを非表示/違反報告)
真凜(プロフ) - 元ふゅーなです!ログインしたよ!やっぱり更新って大変よねまた栗兎の作品楽しみにしてます! (2015年5月21日 17時) (レス) id: 56247d3d6a (このIDを非表示/違反報告)
IA(プロフ) - 栗兎さん、お疲れ様です!いやぁ、大変ですよね更新って…(。-_-。)毎回面白いのでこんな事があっても「大丈夫かなぁ」とかのんびり思ってます。私も長文失礼しました、色々と辛い事が無くなりますように…! (2015年5月21日 17時) (レス) id: 73869a5b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:栗兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kuri-Rito/
作成日時:2015年2月15日 16時