Non SALT. 【 佐 野 玲 於 】

ep.10 ページ10

＊


隼「お待たせ〜！！」


着替えを済ませて来たメンバーが合流する。


涼太「Aちゃん、待たせちゃってごめんね。メンディーさんが遅くてさ。」


メン「なんで俺のせい！？」


A「ふふ。大丈夫ですよ、
佐野さんとお喋りしてましたし。」


私がそう言うと、
メンバーの視線は一斉に玲於くんに注がれる。


玲於「は？ なに、、」


皆からの視線を浴びて、
玲於くんは少し動揺しているように見えた。


龍友「おいおい！玲於、抜け駆けちゃうか!?」


玲於「別に……大した話してないっすよ。」


龍友くんに二人で何を話していたのかと
問い詰められ、不機嫌気味になる彼。


そんな玲於くんが ちょっと可笑しくて、


亜嵐「ねぇねぇ、Aちゃん。
玲於と何話してたの？」


A「ええ〜。
それは内緒ですよね？佐野さん。」


って、わざと意味深に答えてみた。


亜嵐「玲於ちゃ〜ん？」


チラッと玲於くんの方を向くと、

"誤解を招く言い方をするな"

とでも言っているような、
そんな物言いたげな目つきで私を見ている。



玲於「ああ〜、もういいから…！
早く行こーぜ。」


そう言って立ち上がると、
彼は先に外に出て行ってしまった。


裕太「あ、逃げた。」


A「ふふ。」


亜嵐「あ〜あ。
んじゃあ、俺らも行ってみますか！」


玲於くんを追いかけるように
私達はその場を後にした。


＊

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