【声優】幸せの彩り

幸せな朝 ページ3

ﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｰﾋﾟｰ

うるさい目覚ましの音で目覚める


ぼんやりと見た窓の外は、光を浴びたばかりの眩しい空が広がっていて、いつまでも眺めていられる程綺麗だった。
が、いかんせん頭に響く音がそれを妨げる。



「んーー…っるさい！」ｶﾞﾁｬｯ



あれ、たしか今日は…


目覚ましを止めながらカレンダーを流し見て今日が土曜日だと気付く。




間違えて目覚ましセットしちゃった…
無駄に早く起きてしまった…くそー

「あー…なんか、嫌な夢見た気がする…」

あまり覚えてないけど、もやもやが体から離れなかった。









母「あれ、A？早いわね。今日は土曜日よ？学校無いでしょ？」

リビングに降りるとキッチンからお母さんが不思議そうな顔をして現れた。
ふわりとコーヒーの香りがする

「うん〜…間違えて目覚ましセットして起きちゃったぁ」

母「ふふ…そんなことだろうと思ったわ。

いいじゃない、早起きは三文の徳！」



そう言ってカーテンを勢いよく開けたお母さんは窓からの朝日の光に眩しそうに目を細めた。




部屋が光で満たされる

テーブルの上に置いてあったガラスのコップがキラキラと光を反射した。

心が洗われる気分になる

すごく綺麗だな…


うん。こんなのも悪くない






すぅっと深呼吸をするとふわりと美味しそうな匂いが鼻を通った。

母「朝ごはん、出来てるから食べちゃって！」



窓の光に溶け込んだお母さんはそう言って笑った

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