赤いライオンは桃色の猫の妹に恋をした【ark,nqrse】

２２話 ページ22

私は部屋に入り、あらきさんの配信へと入った





キャスが始まるまであと10分くらい時間あるけど、私はその10分の間で心を整理してる






『私が配信する訳じゃないのになんで緊張してんだろう』






なんかそんなこと思っていたらバカらしくなってきて自分で自分を笑った






『どうせなら、いつ呼ばれてもいいようにあらきさんの部屋で聞いておこうかな。いや、なかはやめておこう、そとで待機だ！』






独り言が多いが、読者の皆様、気にしないで()






『ここでいっか。よいしょ』






私は扉の前で座り、スマホとイヤホンを準備






両耳につけてスタンバイ完了






あ≪あ、あー聞こえてる？どんな感じ？おとでかい？≫






あ、始まった






私は一つ一つに耳を傾けて聞いた






あ≪ちょうどいいか、じゃあ、早速本題に入りますか。今回はライブとか、グッズ販売とかじゃないな≫







それだけ言うとコメント欄はものすごいスピードで流れ始めた






＞どう言うこと？

＞歌い手やめるの？やだよ？

＞え、ちょっと怖いんだけど






こんなコメントがたくさん見える






あ≪歌い手をやめる、うーん、最悪そうなるかもしれないな。俺も嫌だし≫






コメントのスピードは緩むことなくどんどん早くなる






青い鳥の方もあらきさんの配信でたくさんツイートされていた






いわゆる、炎上、というやつなのかもしれない






私のせいで







あ≪えーっとね、単刀直入に言うと






歌い手あらきには好きな人が出来ました≫







あらきさんは本当にリア恋や過激派のみんなには申し訳ないと謝っていた





画面では見ることは出来なくてもカメラの前で深々と頭を下げているのが目に見える






コメントでは、失望した。信じられない





等、冷たい言葉が書き込まれていた





けど、それと反対に、おめでとうや、好きな子紹介して！とかも書き込まれていた






あ≪その子は、なるせさんの妹なんだけど、本当にいい子ですごく可愛くて男ならみんなが必ずって言うくらい守ってやりたいような子なんだ≫






それから配信が終わるまでずっとあらきさんは私の事をはなしていた






少し恥ずかしかったけど、それ以上に嬉しかった






あらきさんは、ちゃんと私の事を一番に考えて今まで過ごしてきたことがよくわかったから





あ≪んー、もうここでいっちゃうか。A、見てんだろう？≫





それと同時にｶﾞﾁｬｯと扉が開いた

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