梔子 参

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『一人ずつ見ていこう。』

実｢よォし、お前ら十人ごとに一列に並べェ。｣

御神(桓)｢は、はい！！｣


直ぐに整列する元桓騎兵の御神隊。


実｢．．．あ、あけましておめでとうなァ。｣

『！おめでと。』


Aが一度、机の向こう側へ行く。


実｢？｣


日輪刀を抜き、


御神(桓)｢(本当に．．．純白なのか．．．)｣


ある程度の間隔をあけ、地面に文字を刻む。

月･水･炎･風･雷･岩･花･霞


実｢あぁ。｣(理解)


Aが戻り、机の上でセットにされた隊服と日輪刀の一セット目を手に持つ。

そして、隊員の一人の元へ。


御神(桓)｢！｣

『改めて、君も今日から御神の子。私の子だ。』


そう言って手渡す。


御神(桓)｢は、はい！ありがとうございます！！｣

『抜いてご覧。』


一人目が、日輪刀を抜く。

根元から、青く色変わりを見せる。


御神(桓)｢〜っ！！｣(感動)

『水だね。文字が書かれている所へ。』

御神(桓)｢はい！｣


一人目が "水" と書かれた所へ。

引き続き、一人一人手渡していく。

言葉を変えたり、容姿をほめたりしながら。

最後に残った、赫灼の子にも手渡し、日輪刀を抜かせる。


？｢．．．？え、この色は．．．？｣

『！！！』

実｢！！｣


目を見開き、固まるAと実弥。

刀の色は、

黒。


？｢．．．え、あの．．．？｣


心底驚いた顔をして、未だ固まる二人に、不安になったその子が声をかける。


『驚いた．．．』

実｢全くだァ．．．｣

？｢？？？｣

『．．．君、名前は？』

？｢ち、頂暉(ちょうき)です．．．｣

『頂暉．．．君は、日の呼吸だ。』

暉｢日の、呼吸．．．はぁ！？｣

実｢遂に出たかァ。｣

暉｢遂に．．．？｣

『今まで、日の呼吸の適性のある子はいなかった。』

暉｢！？え、じゃ、じゃあ俺には誰がっ．．．｣

『私だよ。』

暉｢！！？｣

『日の呼吸と月の呼吸は、使う子がいない、ないしは本当に少数でね。
月の呼吸に関しては、使える子はいても、全ての技を習得している訳では無い。
適性のある呼吸でも、全ての型を使える子達はあまり多くない。』

暉｢っ．．．｣

『私はその全てに加え、自信で作った神の呼吸も習得している。
新たに作った龍の呼吸は、反動が大きすぎる上に、まだ二つしか型を使えないけど。』

暉｢(す、すごいっ．．．)｣

『まぁ、とりあえず．．．皆、隊服に着替えておいで。』

御神(桓)｢は、はい！！｣

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