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二十六挺:砂利の上 ページ27

〜火枝 side〜


危機一髪のところでさっそうと現れ
お姫様抱っこで安全な場所へ連れて行き、

「あとは任せろ」と言葉を残して
不気味で不細工な化物に立ち向かっていく…。


―今の俺、相当かっこいいんじゃないの?


絶対Aちゃん俺に釘づけだったっしょ。
もうお付き合い確定でしょ。
俺がAちゃんだったらもう惚れてるもん。

え、俺がAちゃん?
なんか興奮してk



神)「お前 さっきからうるさいぞ」



神様に叱られる。
心の中で呟いてたはずが
全部声に出していたらしい。恥ずかしい。



『ゆるさない』


もじゃもじゃ妖怪の触手が伸びてくる。
でも動きが鈍い。
さっき俺に身体の一部を切り落とされたのが結構応えてるみたいだった。



神様と触手を避ける。



神)「そもそもなんでここにいるんだ!
さっき逃げたんじゃなかったのか!」



火)「逃げようとしたけどさっきは結界のせいで出られなかったぁ!」



そう、この家、入るときは気づかなかったけど
敷地全体に強い結界が張り巡らされてて
さっきまで俺は外に出ることができなかった。


今はそれが何故か弱まって
結果 こんなへんなもじゃもじゃが入り込んでるわけだけど。



神)「まぁいい、こいつを倒したら お前も浄化してやる!
とりあえず今はこいつの相手をしておけ!」


火)「わかった…って、―えぇぇやだよ!?」


もじゃもじゃが神様向けて触手を振り下ろす。
すると神様はフッとどこかに消え去ってしまった。


触手が力強く地面を叩く。
砂利が飛び散り、砂煙が起こる。


『しんだ、しんだ』


神様が消滅したと勘違いした
化物が気味悪い声で喜んだ。



『次は鬼だ』



でっかい目玉がこちらを見る。きもい。


とりあえず神様に言われた通り
やつの相手をした。


沢山の妖怪の破片が集まった「寄せ集め」。
怨念も妖力も並ではない。


攻撃を交わすだけで精いっぱいだった。



神様はすごいな。
こんなのと一対一で戦ってたのか。


くっそお 負けてらんない…!



火)「Aちゃん!
俺がこいつに勝ったら一緒に死のう!!」



屋根の上のAちゃんに叫んだ。




A)「やだ!!!」



めいっぱい叫んで返してくれた。かわいい。



火)「あ〜
じゃあ 『がんばれ』って言ってぇ!!」



返事が来るまでしばらく経ったけど



A)「……がんばれ」



ぼそっと聞こえた。勝利確定。




触手を避け切り、飛び上がる。
見ててねAちゃん。

二十七挺:屋根の上→←二十五挺:一瞬だけ



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スズラン(プロフ) - アーシェ£さん» いえいえ!ですが、楽しみに待ってます! (2015年5月11日 18時) (レス) id: 0e2db3a51c (このIDを非表示/違反報告)
アーシェ£(プロフ) - スズランさん» すみません今週中には更新いたします!ありがとうございます! (2015年5月11日 18時) (レス) id: 71dd7d321a (このIDを非表示/違反報告)
スズラン(プロフ) - いつ更新されますでしょうか?続きが気になります! (2015年5月11日 18時) (レス) id: 0e2db3a51c (このIDを非表示/違反報告)
アーシェ£(プロフ) - 白紙さん» ほんとですか!嬉しいですありがとうございます!頑張ります^^! (2015年1月10日 11時) (レス) id: 71dd7d321a (このIDを非表示/違反報告)
白紙 - すごい読みやすくて面白いです!投稿頑張ってください。 (2015年1月8日 12時) (レス) id: 28fb1f4f57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:逃避 x他1人 | 作成日時:2014年10月27日 1時

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