二十一挺:神様 ページ22
神)「A、大丈夫か」
弟と同じくらいの背丈の少年に背中をさすられる。
小さな手が一生懸命でかわいいが
なんだか恐れ多い気もした。
A)「ありがとう…もう大丈夫です」
抜けていた腰もだいぶ元に戻ってきた。
神様の方へ身体を向きなおし、私は彼の姿を見つめた。
神)「こうして会ったのは初めてだものな。驚かれて当然だろう。
しかし私はお前のことを知っているぞ。生まれた時からな」
彼は落ち着いた声で言った。
弟と同じくらいの子がこんな全てを悟ったような話し方するなんて奇妙すぎる。
やはりこの少年は神様なのだろう。
銀色の髪、大きな目、白くて華奢な手脚
よく見るととてもきれいな男の子だった。
A)「…うちの神様…こんなにかわいいんだ…」
思わず本音がこぼれた。
その瞬間
神)「かわいい？」
神様の顔に影が落ちた。
彼は声を荒げた。
神)「かわいいだぁ！？ばかにしてるのか！
私は神なんだぞ！お前たちよりずっと前からここにいるんだぞ！
えらいんだぞ！強いんだぞ！」
荒げると言うより、
顔を真っ赤にして抗議しだした。
まずい、彼の地雷を踏んでしまったらしい。
A)「いや、別にばかにしたわけじゃ…！」
慌ててなだめる。
神)「お前もあいつと同じことを言うのだな！
さすがは孫だよ！どんな教育したのだ椿は！
もう知らない！もう帰る！」
よっぽどショックだったのか、彼は半泣きだった。
A)「あ、ご、ごめんね、
助けてくれてありがとう！
さっきすごくかっこよかったよ！！」
もう弟のように話してしまっている。
その瞬間
神)「…かっこいい」
神様がぴたりと止まる。
なんだなんだ、これも地雷だったのか――！？
神)「まぁ、そこまでは、ないけど」
さっきとは打って変わってご機嫌になられた。
すごく単純。かわいいなこの子。
神様の機嫌が直ったとき、
自分の中で何かが引っかかった。
…「椿」？
A)「ねぇ、さっき、椿って言った？
それ、ばぁちゃんの名前…会ったことあるの？」
神様は明らかにハッとした表情を見せたが
次には冷静な表情になり、首を振った。
神)「ないぞ。
さっき言っただろう。しかしお前たちのことはよく知っていると」
…でも「あいつと同じことを言う」って。
そのときだった。
私は戦慄する。
窓の外から見たこともない
おどろおどろしい「化物」がこちらを見ていたのだ。
火枝ではなかった。
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スズラン(プロフ) - アーシェ£さん» いえいえ！ですが、楽しみに待ってます！ (2015年5月11日 18時) (
レス) id: 0e2db3a51c (このIDを非表示/違反報告)
アーシェ£(プロフ) - スズランさん» すみません今週中には更新いたします！ありがとうございます！ (2015年5月11日 18時) (レス) id: 71dd7d321a (このIDを非表示/違反報告)
スズラン(プロフ) - いつ更新されますでしょうか？続きが気になります！ (2015年5月11日 18時) (レス) id: 0e2db3a51c (このIDを非表示/違反報告)
アーシェ£(プロフ) - 白紙さん» ほんとですか！嬉しいですありがとうございます！頑張ります^^！ (2015年1月10日 11時) (レス) id: 71dd7d321a (このIDを非表示/違反報告)
白紙 - すごい読みやすくて面白いです！投稿頑張ってください。 (2015年1月8日 12時) (レス) id: 28fb1f4f57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逃避 x他1人 | 作成日時：2014年10月27日 1時
